願事レコード2.

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…けれども私は放課後、
イケナイものを見てしまうことになる。





みんなが帰った教室にひとり。
よし行こう、と息を吐いた。


顕嵐に帰るかと聞かれたけど、
今日は帰れないと一言言った。



顕嵐に毎度のこと断るのも申し訳ないし、
みんなとも遊びたいけど。
今は…。



みんなのこと大切で、
どれかを優先はあまりしたくないけど
今は頑張りたいんだ。
片想いだけど、せっかく仲良くなれてきてるんだもん。








「ねえ…どうすんの、」









ひとり廊下を歩いてると、どこかから聞こえてきた声。


どの教室？…と思ったら、
普段から選択授業でしか使われない空き教室に
男女の生徒の後ろ姿。



き、気まずい…



早く通り過ぎて、でもバレないように存在を消して…
と思ったのも束の間。







廉「何がアカンの？…
俺が大阪から来た意味、分かってないよな、」








え！？ちょ、ちょっと。
噂の転校生くんじゃないか…

って、話がどうやらワケあり？どういうこと。
あの女の人は…







廉「あ…」

「っ、」







私の足は完全ストップしていたようで、
彼と目が合ってしまった。


最悪だ。


逃げよう。私は何も見ていない。









廉「ちょ、ちょお待てって、」






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