公子さんが本当にシスコン過ぎる

スカラマシュ ページ47

稲妻に来てみたら、偶然スカラマシュと会った。



『え、え、スカラマシュってファデュイだったの！？』



「はあ……だったらなんだい？君も僕を殺そうとするのかい？」



そんなスカラマシュの言葉に胸が痛くなる。



君も、って……スカラマシュは前にも殺そうとされたことがあるのだろうか。



確かに性格に難がある彼。でも私は彼の過去を知っている。



将軍様に生み出され、壮絶な運命を辿りここにいるんだ。

そんな彼をなんで私が殺そうとするんだろう。



『そんな訳ない。全く、私も舐められたもんだよ。ファデュイなんて慣れてるもんね』



ふふん、と胸を張る。
なんせ私はあの公子様の妹だ。

これぐらいどうってことないよ！



「そうか……」



スカラマシュは顎に手を当てて黙り込む。
あれ、今のに考える要素あった…？



『ほら、この話はこれでおしまい！私、璃月からお土産持ってきたんだから！』



彼に笑いかけつつ私が鞄の中から取り出したのは…










「なんだい、これは…」



『あれぇ…？』



璃月料理………だったもの。



なんかめちゃくちゃ潰れてる。



『どうしてこうなったんだろう…？』



「まさかA、これずっとこの鞄に入れて持ってきたのかい？」



『う、うん…』



「そりゃあ潰れるに決まっているだろう！！？？」



『………確かに』



言われてみればそうだ。



なんで私はこんなことしたんだろう。



『…もしかして私、バカ？』



「そういうことだね」



ひどい、せめて否定してよ。



『うわーん、スカラマシュに食べて欲しかったのに〜！！』



「ちょ、A！？」



私はスカラマシュにダイブする。



『ごめんねスカラマシュ〜〜』



「分かった、分かったから離れてくれないかな！？」



そんな彼の言葉を無視して、私は彼の肩に頭を押し付ける。



『次こそ絶対ちゃんと持ってくるから〜！』



「はぁ〜…」



分かったよ、と私を撫でてくれるスカラマシュ。



彼のために、次は失敗しないように頑張ろう。




___________

リクエストありがとうございました！
スカラマシュ魔神任務で大活躍でしたね
立ち絵が良すぎて引きたくなっちゃう…


あと、少し投稿空いちゃって申し訳ないです

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