やり返し ページ46
『うわぁ……すっごく綺麗!!』
タルタリヤに連れられたのは軽策荘の花畑。とても綺麗だ。
「うん、綺麗だね。Aが」
『ここまで来てそっちなのね…』
せっかく花畑に来たんだから、私を褒めてないで花を楽しんだらいいのに。
『タルタリヤはこれを私に見せたかったの?』
「うーん、そうだけど…」
煮え切らない返事をした彼は花畑へ足を進める。
そして、そこに生えていた瑠璃百合を取って…
「はい、これあげようと思ってさ!」
彼は微笑んで、それを私に差し出す。
『え、いいの…?』
目を見開く私。ここに連れて来てくれただけですっごく嬉しいのに、こんなものもらっちゃっていいんだろうか。
「もちろんさ!」
彼は花を私の髪に刺す。
「やっぱり、こうすると可愛い」
にこっと笑う彼。
『〜〜!』
つい照れ隠しの言葉が口をついて出る
『そ、そう? 私にこんな花勿体無いと思うんだけど……………ぁ』
そう言ったところで、1つ思いつく。
私はそれを実行するべく花畑の方へ歩み寄った。
「ん、どうかした?」
タルタリヤの声をスルーして、私は新しく瑠璃百合を取り…
彼の髪に刺した。そして……
『ふふ、これでお揃いだね!』
そう言ってにやりと笑ってやる。
「〜〜〜!!」
真っ赤な顔で口元を手で隠す彼。
『えへへ、ドキドキした?』
「………………そりゃあもう」
『ふふっ、それ帰るまで外しちゃダメだからね?』
「…うん」
きっと私も顔が赤いと思うけど、それでもタルタリヤほどじゃないだろう。
私はいつも彼に振り回されてるんだから、これぐらいはやり返させて欲しい。
彼をドキドキさせられることなんてもう無いかもしれないから、せめてこの時間だけは小悪魔になってみたい、と思う私はちょっと意地悪なのかな?
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「わ、A! それ公子さんとお揃い!? いいね可愛い!!」
璃月に帰って来てから、この言葉を言われること4回目。
流石にちょっと恥ずかしい。
『………うん、タルタリヤ…やっぱり外そうか……』
「恥ずかしがっちゃって可愛いな〜♡ でもごめん、嫌かな。Aも俺がせっかくあげたもの、外すなんてことしないよね?」
『〜〜! …もう!やらなきゃ良かった…!!』
結局、私たちは平常運転だった。
くそぅ、私がタルタリヤに振り回されない方法はないのか…!?
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宇琉夜ハル(プロフ) - 6ページ離月ではなく璃月ですよ (2023年3月24日 18時) (レス) @page6 id: c64b9591b6 (このIDを非表示/違反報告)
りんご祭り(プロフ) - けんとさん» うおおお!!ネタ切れだったので!!リクエストまじでありがとうございます!!!気合い入れて書きます!!続けてでもなんだろうが構いませんよ!コメントくれるだけで嬉しいです…! (2022年10月13日 23時) (レス) id: bc8f8e995e (このIDを非表示/違反報告)
けんと - 続けてリクエストすみません(泣スカラマシュと絡んで欲しいですワガママすいません (2022年10月13日 18時) (レス) @page37 id: a76f20d172 (このIDを非表示/違反報告)
りんご祭り(プロフ) - けんとさん» いえいえ!こちらこそリクエストありがとうございました〜 (2022年10月4日 22時) (レス) id: bc8f8e995e (このIDを非表示/違反報告)
けんと - ありがとうございます、尊かったです!萌死にするところでした (2022年10月4日 21時) (レス) @page26 id: a76f20d172 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りんご祭り | 作成日時:2022年9月24日 23時