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白いTシャツ、黒いベスト、ジーンズ、スニーカー、ドッグタグ風のペンダント。
どれも非常に似合っているが、服だけではない。顔も体もである。
十八歳だった寿は、今は多分二十二、三歳あたり。もう成人男性だ。早いものである。
痩せていて細かった体はかなり筋肉質になっていた。痩けていた頬も綺麗な輪郭を描き、巷で言う「イケメン」になっていた。
イケメンにもランクがあるが、多分これは最高ランクだ。ジャ○ーズ顔。牛肉で言えばA5ランク。
寿は、Aでさえ目を見開いて数秒間見つめるレベルのイケメンに成り果てていた。
審神者「なんで…なんで覚えてるの!」
なのに審神者は、全く変わっていない。
五年も経てば多少変化するものではないだろうか。
しかし審神者の顔には皺ひとつ増えていないのである。
いつになったら大人っぽくなるんだこいつ。
頬をさすりながら叫ぶ審神者に、寿はそっと耳打ちした。
寿「あの、すんません。ちょっとここでその話はまずいっすよ…人通り少ないとこ行きません?」
審神者「あ、そ、そうだね」
寿はプラカップを一つ前田から受け取ると、それにストローを挿して歩き出す。
審神者「あ、ちょっと寿ごめん、袋持ってる?紙袋破れちゃって…」
どこまでも鈍臭い審神者は、今更それを言う。
しかし寿は「またか」と笑い、平野の背負っているリュックの中からエコバッグを取り出して審神者に寄越した。
テーブルに置いた品物を手早くバッグに詰め、審神者もAの背中を押して歩く。
結局Aは花束を持ったまま、路地裏まで連れて行かれた。
審神者「…それで?どういうことかな?」
貴方「いやどういうこととか言われても。なんか記憶がどーとか言ってたけど、あれ一個も改善されてなかったよ」
寿「え?どういうことだ?」
貴方「だから、記憶もバッチリあったし、鞘とかも寿の投げた石とかも普通に残ってたんだって」
途端に審神者は顔面蒼白で黙り込んだ。
寿「マジか!え、師匠まさかの失敗?そりゃ無くね…と言いたいとこだけど、ありそうだな」
貴方「別に支障は無かったけどね」
寿「ま、特に歴史変わった感じも無さそうだし大丈夫だろ。おーい、ししょー?」
審神者「あの人だ…ぜっっったいあの人だ…」
審神者はその場でうずくまって、何かボソボソと呟いていた。
〜追記〜
うぉっ順位つくの早っ…!?ありがとうございます_|\○_
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りなほ@受験生(プロフ) - ありがとうございます(`・ω・´)私自身青江クラスタなのでそう言って頂けるとホントウレシィ… (2016年12月18日 0時) (レス) id: 762ecccfb8 (このIDを非表示/違反報告)
腐り始めた豆腐 - ↓青一江じゃないです。アオーエです。 (2016年12月17日 20時) (レス) id: 20ecaa2ed9 (このIDを非表示/違反報告)
腐り始めた豆腐 - もう……本当にこの小説大好きです(笑)寿も東も夢主も大好きだぁー!!東の本丸の青ー江が好きすぎる。更新楽しみにしてます! (2016年12月17日 20時) (レス) id: 20ecaa2ed9 (このIDを非表示/違反報告)
りなほ@多忙(プロフ) - この話は割と寿中心なのです( ˇωˇ )トラブルメーカーェ…グラサンは大爆笑でした (2016年11月1日 23時) (レス) id: 762ecccfb8 (このIDを非表示/違反報告)
白鶴(仮)@プリンは犠牲になったのだ - 寿…お馬鹿さんですか、お前は…… グラサンwwそういやそうだったwwwww (2016年10月31日 14時) (レス) id: 064ce5e387 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:そると | 作者ホームページ:
作成日時:2016年9月19日 21時