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貴方「はいこれ」
風呂上がりの五人の前に差し出されたのは、求人広告の束だった。
髪の先から水滴を垂らしながら、風呂上がりの大倶利伽羅が小さく言う。
大倶利『働け、ということか』
貴方「そう。流石に五人は食べさせられないし」
Aがあの時立ち止まったのは、求人広告の並ぶ店舗の前。
一応この中の四人は大人の姿だ。居候する分、しっかりアルバイトなり何なりして稼いで貰わないと困る。
寿「履歴とか問わないとこの方が良いよな。あと日雇い制度あるかどうか」
貴方「まあ普通そうだろうね。あ、なんか要望とかある?」
それぞれが求人広告をぱらぱらとめくりながら話を進める。
燭台切『特に無いけど…そうだ、力仕事あたりなんてどうだろう。普通の人よりは鍛えてるからね』
太鼓鐘『確かに。少なくともみっちゃんは筋肉あるもんなー』
鶴丸『今こっち見たなおい』
太鼓鐘が鶴丸の白くて細い腕を見て言ったため、A達は必死に笑いを堪える。
女装して誰にも不自然に思われなかった程の細身色白女顔だ。太刀を振るう筋肉は一体何処に付いているのだろうと心配になるレベルなのである。
寿『あ、これは?』
寿はいつの間に操作していた携帯端末を差し出す。
責任者であろう人物と活動風景の写真を見て、Aは何のアルバイトかすぐに把握した。
貴方「工事現場?」
大倶利『まあ、ここなら働きやすいだろうな』
こんな真夏によくもまあ…なんて思ったが、納得したように首を縦に振る四人の前ではあまり口を出さないようにしておく。
変なケチばかり付けていると、働きたくなったなどと言われかねない。
貴方「あ、なんか割とこっから近そう」
寿「なら都合良いな。よし!ここに決めた!」
即決。
貴方「それじゃ電話掛けておけば?」
もう夕方だ、工事もそろそろ終わっているだろう。
多分電話には出るはずだ。
寿「おう。えーっと番号は…」
端末に番号を素早く打ち込み、耳に当てる寿。
数回のコール音の後、寿は無意識に営業スマイルを顔に貼り付けて、審神者に対するものより少しばかり丁寧な敬語で話し始めた。
寿「あ、もしもし?○○建設さんですか?ネット求人で見たんですけど、四人働かせて貰っても大丈夫ですか?…はい!ありがとうございます!それで…え?
…全員の名前と年齢?」
その途端寿の額に、冷や汗が滲み始めた。
〜追記〜
あのイケボでED歌うパッパはまだですか
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りなほ@受験生(プロフ) - ありがとうございます(`・ω・´)私自身青江クラスタなのでそう言って頂けるとホントウレシィ… (2016年12月18日 0時) (レス) id: 762ecccfb8 (このIDを非表示/違反報告)
腐り始めた豆腐 - ↓青一江じゃないです。アオーエです。 (2016年12月17日 20時) (レス) id: 20ecaa2ed9 (このIDを非表示/違反報告)
腐り始めた豆腐 - もう……本当にこの小説大好きです(笑)寿も東も夢主も大好きだぁー!!東の本丸の青ー江が好きすぎる。更新楽しみにしてます! (2016年12月17日 20時) (レス) id: 20ecaa2ed9 (このIDを非表示/違反報告)
りなほ@多忙(プロフ) - この話は割と寿中心なのです( ˇωˇ )トラブルメーカーェ…グラサンは大爆笑でした (2016年11月1日 23時) (レス) id: 762ecccfb8 (このIDを非表示/違反報告)
白鶴(仮)@プリンは犠牲になったのだ - 寿…お馬鹿さんですか、お前は…… グラサンwwそういやそうだったwwwww (2016年10月31日 14時) (レス) id: 064ce5e387 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:そると | 作者ホームページ:
作成日時:2016年9月19日 21時