よぉ三平、また会ったな。【刀剣乱舞】

1☆夢主視点☆ ページ3

『あいつ』にそっくりな男は、それから一言も話さずに道を歩いて行く。

しばらくお互い無言で歩くと、その先には喫茶店。
そこには、どこかで見たことのある気がする男が一人、テラス席に座っていた。


「お兄さんイケメンですね〜、私達とちょっと遊びません？」

「いや、結構っす…」

「わ！しかも超イケボ！良いじゃないですか、ちょっとくらいっ」


見覚えのある男は、女性二人に逆ナンされているらしい。
困り顔で首を横に振っているが、女性陣はなかなか引かない。
すると店の中から、また何処かで見たことのあるような顔の少年二人がやって来た。


『しゅく…お父さん！』

『飲み物貰って来たよ！』

「あ、俺子持ちなんで！すみませんね！」


男は蓋付きのプラカップを三つ持った二人の少年の頭をくしゃくしゃ撫でながら言った。
それを見た女性陣は一瞬驚いたような顔をすると、一言謝って喫茶店のテラスから出て行った。


「ただいま。またナンパ？」


童顔の男がテラスの男に向かって話しかける。


「あ、お帰りなさい！そうなんすよ、またナン…」


テラスの男はこちらに気付くと、Aの顔を見て目を見開いた。


「…え？嘘だろ…A…？何でここに…」

「あっ、こら！それは…ああごめんね、彼は僕の友人だよ。付き合わせちゃって悪かったね。もう大丈夫だよ、ありがとう」


童顔の男は、しまった、というような表情でこちらを見る。
Aの行動は、もう決まっていた。


貴方「あのさぁ」

「え？う、うん…何、どうしt」





貴方「ちゃんと覚えとるわ!!!!!!」





Aの右ストレートが、審神者の顔に直撃した。


審神者「んぇ!?」

寿「あっちょ、ししょ…おっと！」


うっかり師匠と言いかけた寿は、慌てて口に手を当てる。
二人の少年…前田と平野は、きらきらとした顔でAに駆け寄った。


前田『Aさん！覚えていらっしゃるのですね！』

平野『お久し振りです…！お元気でなにより』


前田と平野は、年相応の服を着ている。お揃いのTシャツと短パン。黒髪と茶髪だということもあり、平成の一般的な兄弟に紛れている。


寿「A！やっぱり覚えてくれてんのか！大体四、五年振りってとこか？」


一方寿は五年前よりも磨きがかかっていた。

見た目に。

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