よぉ三平、また会ったな。【刀剣乱舞】

14☆夢主視点☆ ページ19

半ば無理矢理買い物の話が進んでいる中、Aはひとつ気になっていることを尋ねた。


貴方「あのさ、買い物は良いけど金あるの？」


そう、金銭的問題である。
いきなり自分の財布で五人分の服を揃えるなど無理な話だ。
そもそもいきなりこんな人数が転がり込んで来ては、生活費やら何やらかさんで、生活が貧しくなることは回避出来ない。
その為、それぞれの所持する金額を確認しておきたかったのだ。


寿「んー…全員合わせたら三十万くらいじゃね？」

貴方「ふーん、三十万かぁ………は!?さんじゅうまん!!!?」


うっかりAは手に持った茶碗を落としそうになった。


寿「え？何かおかしかったか？」

貴方「…別に」


そうだ。
そういやこいつ金持ちだった。
株で丸儲けしてる奴にする質問じゃなかった。


寿「服くらいならすぐ何とかなるよな？」

貴方「そりゃそうでしょ…」


そろそろこいつの金銭感覚が心配になってくる。
あのドジ審神者がいるからまだ大丈夫なのだろうが、三十万円て。


鶴丸『とっとと食って行こう。皆も早く着替えたいだろう？』


鶴の一声という言葉の通り、鶴丸の発言に全員はさっさと朝食を済ませて、それぞれが出掛ける準備を始めた。



＊


やって来たのは、Aの家から一番近いところにあるショッピングモール。
一度に色々な物が揃えられる店はこんな時本当に便利である。


貴方「…それで、さぁ」


Aは、ぽつりと不満気な声を漏らした。


寿「どした？」

貴方「いや…面子が色んな意味でおかしい」

太鼓鐘『え？別に俺達何も変わってないぜ？』

貴方「そうじゃない。なんかこう、こんな人間の組み合わせで買い物って、普通じゃないって言うかその…」

大倶利『は？』


不思議そうに首を傾げる五人に、Aはつい溜息を漏らす。
自分が言いたいのは、『イケメン五人の中に一人だけ女がいるメンバー』がおかしいということだ。
だって、普通は無いだろう。
一人は少年ではあるが、全員モデル級の美形である。なのに、その中に一人だけ女。一般人。ごくごくごく普通の一般人。
実際に、今でもジロジロと視線を感じるのだ。
気まずくて買い物どころの話ではない。


貴方「とにかく四人とも世に言うイケメンだから、私だけ一般女性だとマジで気まずいんだって」

燭台切『成る程ね。じゃあそうだなぁ…』


燭台切は少し考えて、彼なりの考えを口にした。

短編:やらしいお兄さん達のお戯れ。�、�←13☆寿視点☆

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