少年期99 ページ22
このような状況にも関わらず、火影という立場の者から命令を受ければ冷静でいられる自分に少しだけ驚いた。
綱手「名前、次はこっちだ。」
『はい』
ピッピッピッピ…と規則正しい機械音が鳴り響く、うつ伏せに寝かされたロック・リーは麻酔で眠っている。
綱手も名前も手術のために着用している帽子とマスクのせいで目元以外は見えない。
『綱手様、そこは私が…』
綱手「頼む…」
額に汗が伝う。今どれくらい経っただろうか。
骨片を取り除くのにかなり時間がかかった。
綱手「よし…、骨片は全て取り除けた。あとは縫合して、遮断している経絡系を循環させれば大丈夫だ」
お前はもう、行ってもよい
そう伝えようとした時
「綱手様！…綱手様！！」
任務に出てるはずのシズネの声がした。
名前は少しだけ息を吐き出すと、『私が行きます…』と部屋を出る。
綱手はその背中を見つめる。
大切なものを失った背中、かつての自信を見ているようで胸が締め付けられる。
綱手「すまない、名前…」
_________
______
__
ゲンマとライドウの手当てをしつつ考える。
サスケはいつから里抜けを考えていたのだろうか…？
なぜ自身はそれに気づかなかったのか。
そして、あの夜に限ってなぜ薬を使ってまで眠りについたのか…考えても考えても答えなんて出てこない。
「っ…うっ…」
『！…シズネさん、ゲンマさんが目をさましました！』
ベッドのすぐ脇の椅子でウトウトとしていたシズネに声をかける。
シズネは今にも眠りそうだった目を開き、立ち上がる。
シズネ「すぐに綱手様を呼んでくるわ！」
『お願いします』
窓の外を見る。もう夜が明けようとしていて、建物の隙間から朝日が差し込んでくる。
不思議と、昨日より落ち着いていて昨日は直ぐにでも里を出てサスケを追いかけようとしていたのに、今はそのような気持ちは微塵もない。
『……シンカ…』
《はい……名前…。貴方がそう望むなら…》
『…ごめんね…』
《貴方に死が訪れる事以外は、私は貴方に…名前に従います》
『……ありがとう…』
名前は自身の胸に手を当てる。
中のモノに直接触れることはできない。
だが、なんとなく、手が合わさってる気がした。
綱手「名前！」
慌てた様子でシズネを連れた綱手が病室に入ってくる。
『綱手様……私は、木ノ葉の里を愛してます…そして、これは綱手様に知ってて欲しい…里にあらずとも、里を守る者がいるということを…』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 169人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
里奈 - 2部出来ましたら、URLをお願いします！2部楽しみにしてます！ (2019年7月24日 19時) (
レス) id: 167fdf8826 (このIDを非表示/違反報告)
雄飛~Yuhi~ - 我愛羅が凄く好きなので、我愛羅との絡み、楽しみにしてます！！！！更新頑張って下さいp(^-^)q応援しています！！！！！！！ (2018年12月22日 23時) (レス) id: 17482f2c04 (このIDを非表示/違反報告)
マスラ - 面白いです！続き楽しみにしています。更新頑張ってください！(≧▽≦) (2018年11月4日 19時) (レス) id: 9b6ae3d64f (このIDを非表示/違反報告)
rina214skt2(プロフ) - ベコさん» レスボタンが押せました！コメントありがとうございます(｀・ω・´)気長にお待ちいただけたら嬉しいです。私も我愛羅大好きなのでもっと出せるように頑張ります！ (2018年9月3日 0時) (レス) id: bb6660352e (このIDを非表示/違反報告)
ベコ(プロフ) - 更新頑張って下さい！凄く楽しみに待ってます！ (2018年8月6日 9時) (レス) id: 7f4e6905fd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あめ | 作成日時：2018年6月2日 12時
