5.同じ意思を持つもの ページ5
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蒼也くんとの話を一方的に切り上げて、会議室を飛び出した。
蒼也くんの顔を見ると、おにぃの死に際を思い出して罪の意識に囚われる。
私があの時、風間家に行ったりしていなければ、、
くそっ、、、
「くそっ、、、!」
ん?
私の心の声が誰かによって代弁された。
どうやら、仮想訓練場の方から聞こえる。
そこには私が最近注目している三輪秀次が動く的にバイパーを放つことを繰り返していた。
B級に上がった彼は三輪隊を結成し、チーム戦でみるみる戦果を挙げている。
そして、彼の姉の話を聞いて、一気に彼に興味を持ったのだ。
「くそっ、」
『バイパーのコツはね、頭に軌道を描くんだよ』
とは言っても、ほぼ全てバイパーは的の真ん中を射ている。
キッと三輪は私の声に鋭い視線を投げかけた。
私を見るやいなや、少しだけその優しいとは言い難い視線を緩めた。
三輪「あ、、、。苗字、、、、さん。」
『ははっ!同い年だし、呼び捨てでいいよ、三輪秀次くん?』
そう言いながら、私は訓練室へと入り、トリガーを起動する。
『動く的に当てるなら、その的の動きもしっかりと先読みしないと、今動いてる8つの的、そのうちの4列目右と最後列左は不規則的な動き、それ以外は一定の距離を同じ速度で行き来してるよね、
だったら、向ける意識は4列目右に4、最後列左に4、それ以外に2の割合かな?』
三輪は呆気に取られていたが、すぐに意識を的へと戻した。
三輪はバイパーを放つ。
全ての的は真ん中を綺麗に撃ち抜かれていた。
『おおっ!素晴らしい!』
パチパチと拍手を送る。
三輪は少し照れたように振り向いた。
三輪「苗字、、、さん。どうして、訓練室にいるん、、、ですか?」
どうやら、アタッカー、オールラウンダーのA級隊員が揃いも揃って会議に呼ばれたのは周知らしい。
それよりも、なんともくすぐったい彼の物言いに、私は少し笑ってしまった。
『呼び捨てでいいよ!敬語もね。同い年なんだし』
三輪「苗字は、、会議に参加しなくていいのか、?」
今まで、とても冷たいイメージがあった彼だが、案外話してみると優しいと感じた。
人は見た目じゃないとはこのことだ。
『会議自体は終わってるんだ〜!今は別件(起動テスト)で皆出払ってるけど、』
三輪「そうか、」
会話が終わると思われた。
『三輪くん、近界民を恨んでる?』
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rina214skt2(プロフ) - アイカさん» そうなんですか?!ダウンロードしてみます!ありがとうございます\(^o^)/ (2015年8月8日 13時) (レス) id: e1a54c24f8 (このIDを非表示/違反報告)
アイカ(プロフ) - rina214skt2さん» そうですね。いちいち上に行ってマイページ押さなくてもマイページ行けますから扱いやすいです (2015年8月8日 10時) (レス) id: 0cd967d7be (このIDを非表示/違反報告)
rina214skt2(プロフ) - アイカさん» なるほど、、!アプリの方が読みやすいですか?? (2015年8月8日 10時) (レス) id: e1a54c24f8 (このIDを非表示/違反報告)
アイカ(プロフ) - rina214skt2さん» ですよね!(そうですよアプリありますよ。読み専&コメ専として使ってますね。 (2015年8月8日 4時) (レス) id: 0cd967d7be (このIDを非表示/違反報告)
rina214skt2(プロフ) - アイカさん» 毎日愛でて暮らせますよね、、。笑やはり同一人物さんなのですね!だと思いました!アプリあるのですか?ダウンロードしようかな、 (2015年8月8日 4時) (レス) id: e1a54c24f8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あめ | 作成日時:2015年8月4日 0時