18.思い出の写真 ページ18
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自分がこんなにも他人に甘えるようなタイプだと初めて知った。
母が他界してからは甘えるという行為をしては、誰かを困らせてしまうような気がしていた。
風呂で綺麗に洗い流された髪をドライヤーで乾かしている最中。
時間にルーズな自分のために、あちこちに設置された時計は、脱衣所にもあり、その時計は23時半を指す。
『もうちょっとだ、、』
乾かし終えて、リビングに戻ると秀次はテレビ棚の前に突っ立っていた。
『秀次?食器ありがとね』
三輪「ああ、構わない」
何をそんなに真剣に見ているのか。
と思えば、並べられた数々の写真だった。
『そっちの右側は旧ボーダー時代の写真だよ、小南ちゃんとか、城戸さん、忍田さん、林藤さん。
あと、私の母さん。』
三輪「!、、、母親もボーダー関係者なのか?」
『一応ね。戦闘には何の関係もない、開発者だったけど。』
三輪「母親は近界民に、、?」
当時、私から過去に関するイメージを秀次に送ったことがある。
だが、その時に見せたのは、おにぃがモールモッドに刺される映像だった。
『違うと思う。』
思う?
秀次からの疑問の声が伝わる。
『誰も見てないの。母さんの最後。遺体すら見ることができなかった。でも、城戸さんが母さんは死んだって。その時くらいからかな?急にサイドエフェクトが出てきて、トリオン器官が発達しだしたの。』
なんだか暗くなってしまった。
ふと三輪が1枚だけ違う写真立てに入れられたものを見つけるのがわかった。
『それ、風間家よ。』
三輪「風間って、風間さんか?」
『うん。母が生きていた頃は、家族ぐるみで仲が良かったの。母が死んで、おにぃが死んで、もうあまり関わりがなくなってしまったけど、父は未だにその写真がお気に入りみたい。』
三輪「おにぃって名前の兄じゃないのか?」
映像しか見ていない三輪にとっては、関係性なんてものはわからないのは当然だった。
『おにぃは、蒼也くんのお兄さん。
私が殺してしまったようなもなの』
ぎゅっと服の袖を掴む。
近界民への復讐心がフツフツと湧き上がってくる。
三輪「俺がいる。俺がお前と一緒に近界民を全て殺してやる。」
そうだった、私達は、同じ志を持つ共有者だった。
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rina214skt2(プロフ) - アイカさん» そうなんですか?!ダウンロードしてみます!ありがとうございます\(^o^)/ (2015年8月8日 13時) (レス) id: e1a54c24f8 (このIDを非表示/違反報告)
アイカ(プロフ) - rina214skt2さん» そうですね。いちいち上に行ってマイページ押さなくてもマイページ行けますから扱いやすいです (2015年8月8日 10時) (レス) id: 0cd967d7be (このIDを非表示/違反報告)
rina214skt2(プロフ) - アイカさん» なるほど、、!アプリの方が読みやすいですか?? (2015年8月8日 10時) (レス) id: e1a54c24f8 (このIDを非表示/違反報告)
アイカ(プロフ) - rina214skt2さん» ですよね!(そうですよアプリありますよ。読み専&コメ専として使ってますね。 (2015年8月8日 4時) (レス) id: 0cd967d7be (このIDを非表示/違反報告)
rina214skt2(プロフ) - アイカさん» 毎日愛でて暮らせますよね、、。笑やはり同一人物さんなのですね!だと思いました!アプリあるのですか?ダウンロードしようかな、 (2015年8月8日 4時) (レス) id: e1a54c24f8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あめ | 作成日時:2015年8月4日 0時