コーヒー(最終話) ページ40
ゆうたと付き合ってから、長い長い月日が経った。
カーテン越しに光が差してくる頃、
眠たい目を擦りながら起きる。
気持ちよさそうに眠っているゆうたを起こさないようにこそっと布団から出て、顔を洗いに行った
私とゆうたの二つ並んだ歯ブラシを見て、ふいに
幸せだなぁって思ったり。
寝癖のついた髪を直していると、
眠たそうなゆうたが洗面台に来た。
ゆうた「おはよ〜…」
「おはよー、早起きじゃん」
ゆうた「んー…」
目覚めがあんまり良くないゆうたは、目を閉じながら歯磨きをする。
こんな事でも、いちいち可愛く思えちゃう…。
ゆうた「はーっ、完全に起きた」
「ゆうたコーヒー飲む?」
ゆうた「俺淹れるわー」
「えー、珍しい」
ゆうた「やりたいことあるんだよね」
さすがYouTuber…コーヒーでも何かひらめいたの?
ゆうた「A、座ってていいよー」
「ん、わかった」
リビングに戻ってカーテンを開ける
「眩しー…」
今日は洗濯日和だなー、
なんて考えながらゆうたを待つ。
ゆうた「俺コーヒー淹れんのプロかも」
お揃いで買ったマグカップを両手に持ち、私の隣に座るゆうた。
ゆうた「はい、ちょい熱いから気を付けて」
「ありがと〜」
ふー、と冷まして一口飲むと、
……大人の味。
「ごめんゆうた、砂糖ちょうだい」
ゆうた「どっちの?」
「へ?砂糖だよ、私ブラック苦手で」
ゆうた「俺かコーヒー、どっちの砂糖が欲しい?」
…?
何かのなぞなぞ?
「ん〜…じゃあゆうたの砂糖が欲しい!」
ゆうた「うん、あげる」
ニコッと笑うと、ゆうたの唇が私の唇に触れた。
ほんのり、コーヒーの匂い。
ゆうた「ちなみに正しいイントネーションは佐藤ね」
「え?それって…」
ゆうた「俺の苗字、Aにあげる。」
* * * *
ここまで読んで頂き、ありがとうございました*☆
あたたかいコメントや評価も
本当にありがとうございます(泣)
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ゆーみん - 最後の終わり方が好きすぎました。天才です笑 (2022年1月22日 6時) (レス) @page40 id: 4a57b263cb (このIDを非表示/違反報告)
yukiti0623(プロフ) - 最後の砂糖の思考天才すぎる笑 (2021年7月24日 15時) (レス) id: 4f47a7a2f3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーみん - 最終回のコーヒーの話、発想がすごいですね!真ん中ぐらいまで読んでも「んっ?」って思ってたんですが、最後の最後で「あ〜そういうことか」ってなりました!このお話大好きです!他の作品でも頑張ってください!!! (2021年2月25日 21時) (レス) id: b5988ef1a4 (このIDを非表示/違反報告)
果汁組(プロフ) - あやかさん» 閲覧ありがとうございます( ´∀`)女心わからないゆうたさんが書きたくて…(笑) (2021年2月24日 4時) (レス) id: 4487b36763 (このIDを非表示/違反報告)
果汁組(プロフ) - みなみさん» 完結しちゃいましたが、ありがとうございます!(´;ω;`) (2021年2月24日 4時) (レス) id: 4487b36763 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:果汁組 | 作成日時:2021年2月16日 7時