花になりたい彼女 (ページ35)

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番外編ページ35

ゲンside

今日も朝から石神村の全員で携帯作りをしていた

まだ朝日登ったばっかりだよ～…？

欠伸をしながら俺も淡々と作業を進める

倉庫とラボを何度か往復したとき千空ちゃんが俺の名前を呼んだ

「何～？千空ちゃん」

「そろそろA起こさねぇといけねぇ。悪ぃが行ってくれ」

今手が離せねぇんだ、とこっちを見ずに頼んできた千空ちゃん

自分が起きる時に起こせばいいのに…なるべく無理させたくないのかな？

ほんとAちゃんが絡むと変わるよね～♪

俺はルンルンでクロムちゃんの倉庫に足を運んだ

「Aちゃん朝だよ～！起きて～！千空ちゃんが会いたがってたよ～♪」

『んー…』

ありゃ

Aちゃん朝に弱いのね

朝日が眩しいのか布団を頭まで被っちゃってる

それを剥ぎ取って「おはよ～」と言おうとした

けど俺の口からでたのは「おは」まで

布団を捲ればそこには

『ん～…あれ…ゲンさん…？』

「……バイヤー…」

猫耳と尻尾が生えてるAちゃんがいた

本人はとんでもない事が起きていることに気づいてないのか座って呑気に『おはよぉ』なんて言ってる

あら天使……じゃなくて！

「え、モノホンなのこれ？」

ちょっとごめんね～と断りを入れてその猫耳に触れてみる

フサフサとしていて付け根を見てみても完全に生えていることが分かった

バイヤー…

両手で猫耳をわさわさ撫でると擽ったかったのか気持ちかったのか擦り寄ってきた

ええええ何この子可愛い…

果たしてこれを千空ちゃんに見せて大丈夫なのだろうか…ちょっと心配