花になりたい彼女 (ページ30)

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28輪ページ30

暫くルリとキャッキャしてたら千空達が帰ってきた

『それにしてもなんでおすそ分け？』

「ほむらが監視役ならわたあめの話も司帝国に伝わんだろ。ククク…甘味の誘惑ってのはハンパねぇ！心揺らぐ奴が出てくるかもしんねぇだろが」

「成程な」

「相変わらずゲスいね～褒めてんだけどもコレ」

今頃わたあめ食べて感動してるのかな

…それでも民家に火をつけたのは許さないけども

『んー…皆もう寝よーよ』

「あらら、Aちゃんもうお眠？」

「ふぁ～…、んじゃあ俺とAは寝るわ」

てめーらもさっさと寝ろよーと片手を挙げながら欠伸を落とす

先を歩く千空の手をギュッと握る

何も言わずに握り返してくれる千空に思わず頬が緩んだ

千空がクロムの倉庫で寝るようになったのは私が来てかららしい

私が来る前は何処で寝てたのかな

まぁなんでもいいや

今は

『千空』

「あ？…！」

『ん、おやすみ』

「待て待て待て待て」

少し身体を起こして軽く唇を重ねた

自分からするのはあまりないから恥ずかしくてそのまま反対を向いてころぶ

「急になんだ誘ってんのか」

『…バツイチの件、これでチャラにしてあげなくもない』

「は？…あ"ー、ルリに聞いたのか。……つーか」

視線の先に千空の影が写った

そして目の前には腕

端的に言うとちょっと変わった床ドン…かな？

って何呑気に考えてんの私

結構非常事態だよ、これ

「まさか今の…罰のつもりか」

『…イメージでは【私からキスされて照れる千空を笑ってやる】までが罰だったんだけど』

「…んで結果自分が照れちまったと」

『う…言わないでぇぇぇ…』

改めて言われると恥ずかしすぎる何がしたかったんだ自分

沸騰しそうな顔を見られたくなくて布団を頭まで被った

千空全然照れてないし…ころやろー

「深ーいやつされたら照れるかもな～？」

『〜〜っ！絶っっ対しないおやすみ！』