50【緑】 ページ6
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「昨日、どうしたん」
「あー、別に何でもないねん。気にせんとって」
「そんなこと言うたって、あんなに沢山」
「ほんまに。ええねん」
Aちゃんからのメッセージが夜遅く何通も入っていた。
昨日も仕事やったし、気付くのが朝になってしまったけど心配で休憩中に、電話を入れた。
「クランクアップの後なんとなく出しちゃったの、ごめん」
元気そうな声を聴けて安心した。
逆に、頑張ってな、なんて言われて、電話を切った。
「なんや、電話か」
「Aちゃん」
「あ、あいつ昨日、例の撮影終わったらしいな」
村上くんが、Aちゃんの話をする時特有の優しい顔をした。
「最近スケジュールきつかったからな
三日位休みやろ？ゆっくりすればええわ」
「せやね」
「でもなんで電話？」
「昨日夜な、すごいメッセージ来ててどうしたのーって」
「なんやったん」
「なんとなく、やって」
「引きずられたんかな」
「え？」
「いや、今回の役あるやん？
結構感情移入というか、撮影してる時から色々悩んでたみたいやし」
……俺、そんなん知らんけど。
昔から村上くんとAちゃんには独特の空気がある。
Aちゃんが村上くんを、ほんまに信頼しているのは、誰の眼にも明らかで。
そんなこと言ったらヤスとは目配せするだけで、意思疎通できるし。
すばるくんに対しては、周りから見るとAちゃんが一方的に尊敬してるっぽいけど、ほんまは逆も強いし、お互いに「なれなかった自分」って言うてるし。
よこやまくんとは阿吽の呼吸っていうか。
「はい」「おう」で全部終わる感じ。
……俺には何にもない気さえしてくる。
迷惑もかけられたことない。
楽しくて明るいAちゃんだけ。
何しても絶対に、俺は嫌いになんかならへんのに。
でもきっと、翠ちゃんに言わせれば、いつもの調子で
「あんた、贅沢ねえ。
Aちゃんが、あんたの前でそうしてるのは、それが一番、リラックスできるってことでしょ？
てか本人に聞きなさいよねえ、マジウケる」
って返されるんやろうけど。
はよ、会いたい。
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ゆうみ(プロフ) - まーさんさん» 本当にありがとうございます！私もすごくお気に入りで自分でもたまに読み返します笑。最近あまり更新できなかったのでこれから少し頑張るつもりです。ぜひ読んでもらえればと思います。 (2019年10月25日 23時) (
レス) id: b00a6f057e (このIDを非表示/違反報告)
まーさん(プロフ) - はしめまして。この小説の全てが好みすぎて初めてコメントしました……！月並みな言葉しか書けませんがとにかく好きです！ってことを伝えたくて、、！ゆうみさんの小説全て好みなのでこれからも無理のない程度での更新楽しみにしてます！！ (2019年10月20日 19時) (レス) id: 880f5c4f88 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうみ | 作成日時：2019年8月18日 9時
