49【黒】 ページ5
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あんなことなくても、うちら売れたはずやねん。
やのに私のせいで、後ろめたい方法できっかけを、作ってしまった……。
私、処女やってんで？
やのに、無理やりされて、初めて好きになった人は、ただの嘘つきで、その後も、色んな人に、好き勝手にされて。
私、それから、上手く人と寝れなくなった。
何年も、いや、今も誰も一番にしないまま、寝ることだけが、私の存在価値になってずるずる続けてるんよ。
……私、あいつらとおんなじことしててん。
それしかやり方知らんから、何人も騙してる。
………最低やろ？
今日な、撮影で、ほら遊女の役やん。
私思い出してもうて、よこやまさんにな、こんなこと暴露せずに、ただ『頑張ったなあ』って言うてほしくてメールして、そしたら息子居るし、なんなん………
……………こんなこと言うつもりとちゃうかったのに
知らへん方が、よかったのに、」
虚しい笑いが、どんどん泣き声に戻って行った。
干からびてしまいそうやった。
「軽蔑するならしいな」とAが呟いた。
でも、Aは俺らという弱みに付け込まれただけで。
そもそも俺は、二番でもええから寝たい言うような男やし、お前にそんなこと言えるわけないやろ、と言うと
それもそうやな、といつものAらしく真面目にふざけた顔をした。
「……よこやまさん自信持ちいな。
寝てる中で、他の人が居ってもええって認めてるのよこやまさんだけやし、やから、こうやって慰めてほしい時選ばれんねやで。楽やから。
弱い駄目な私を知ってるし。
にしたって、あの息子と、御曹司やって知らんで仲良うしてたんは、すごいわ。
嗅ぎ当てる嗅覚、すごいなあ。
そりゃあ、売れるわけやなあ」
涙の跡でばりばりの頬のまま、どやるA。
とりあえずその喉に、ちょっと強引に残りの水を飲ませてみる。
むせたAの平手が肩に飛ぶ。
俺はぼんやりと、いつまでもこうやって、水を飲ませてやりたいと思うていた。
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ゆうみ(プロフ) - まーさんさん» 本当にありがとうございます！私もすごくお気に入りで自分でもたまに読み返します笑。最近あまり更新できなかったのでこれから少し頑張るつもりです。ぜひ読んでもらえればと思います。 (2019年10月25日 23時) (
レス) id: b00a6f057e (このIDを非表示/違反報告)
まーさん(プロフ) - はしめまして。この小説の全てが好みすぎて初めてコメントしました……！月並みな言葉しか書けませんがとにかく好きです！ってことを伝えたくて、、！ゆうみさんの小説全て好みなのでこれからも無理のない程度での更新楽しみにしてます！！ (2019年10月20日 19時) (レス) id: 880f5c4f88 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうみ | 作成日時：2019年8月18日 9時
