60【黒】 ページ16
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「それで、それが、何や」
「報告。」
「なるほど」
「驚かへんの」
「Aのことやし、なんでも驚かへん」
「……そう」
Aが、例の藤峰りかと復縁したことを俺に告げた。
俺はちょっと動揺したけど(いや、するやろ、犯罪行為されてんねやで？)なんてことないふりで誤魔化した。
「これから、どうするん？」
「私と、りかさん？」
「それもやけど、」
「よこやまさんと？」
「うん」
「わがまま言えんねやったら、関係は辞めにしたい。
でも話は聞いてほしい。もう私、誰も居らへんねん」
「誰も居らへん、って」
「私が同時進行で続けてた人たち、皆、りかさんのこと話して、終わりにしたんよ。
その人たちは、身体だけとちゃうくて、話とかも聞いてくれてたから。
せやから、もう私独りやねん。
まあ、普通は許したりせえへんもんね、二股。」
「二股て、もっととちゃうん」
「せやったわ。
………よこやまさんは、りかさんのことも全部言うてるし、二番目でも、どっか行かへんから、」
「ええよ。便利に使うてよ。」
「ほんま？」
「俺も狡いし、Aも狡い。それでええやん」
「りかさんとのこと、止めへんの。」
「あかんて解ってても、好きな人は好きやし。」
二番目でもええなんて、べた惚れの証やろ。
なあんで、またその人のところに行ってまうかな。
その人のせいで普通に恋愛出来へんようになったのに。
きっとまた、藤峰さんは君を捨てるやろうね。
分かってんねん。俺もAも。全部。
やっぱり元凶やから、今までの全員を精算して、一人に絞れるんやなあ。
こんなことベタすぎるけど。
「世界中、皆Aの敵になっても」
ずっと俺は、狡く行ってみせる。
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ゆうみ(プロフ) - まーさんさん» 本当にありがとうございます！私もすごくお気に入りで自分でもたまに読み返します笑。最近あまり更新できなかったのでこれから少し頑張るつもりです。ぜひ読んでもらえればと思います。 (2019年10月25日 23時) (
レス) id: b00a6f057e (このIDを非表示/違反報告)
まーさん(プロフ) - はしめまして。この小説の全てが好みすぎて初めてコメントしました……！月並みな言葉しか書けませんがとにかく好きです！ってことを伝えたくて、、！ゆうみさんの小説全て好みなのでこれからも無理のない程度での更新楽しみにしてます！！ (2019年10月20日 19時) (レス) id: 880f5c4f88 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうみ | 作成日時：2019年8月18日 9時
