登校 ページ4
高校で同じクラスになってから、いつの間にか仲良くなった親友・りんと、待ち合わせて一緒に登下校するようになった。
そして私が待たせてしまうことがほとんどだから、りんが朝機嫌がよろしくないのは、ホント私のせいな気がする。
今日も、少し早めに目覚められたというのに、ほぼ同時に着いて、高校に向かって歩き出す。
りんにとっては当たり前なんだろうけど、本当凄いなぁ、なんて呑気に思ってしまう私は、彼女の几帳面さとか、見習わなきゃだな、うん。と一人で頷いていると、「ちょっとー、珍しく早いと思ったら、歩いて夢見てんのー？」なんてりんからのツッコミが聞こえてくる。
A「もー違うってば！そんな器用なこと出来るなら、ヘアメイクとかもきっと、ちゃんと出来るもん！！」
りん「えー、必要に迫られてからやれば良くない？私、Aが陽キャタイプだったら、仲良くやっていけないかもなー」
A「大丈夫、話合わせるのは得意だけど、陽キャには間違ってもならないから！」
なんてくだらない話をしながら、今朝の夢を再度思い返してみる。
あの帽子の男の子は、たぶん同い年くらいだったけど、今どんな男子に成長してるんだろう？
あの公園で遊ぶ子どものほとんどが、父親が同じ会社に勤めている子達で、親同士も知っているということを知ったのは、その1、2年後である。
幼馴染の一人とも、成長するにつれて、毎日のように遊んでいたのが、少しずつ習い事や同い年の友達と遊ぶことが増えたりして、関係性が変わっていった。
距離が近くて、あちらのおじさんおばさんには、我が子のように接してもらったお陰で、家の両親にもあんたの躾の半分は幼馴染家庭のお陰だからね、と未だに言われる程である。
今では本人達よりも親同士の方が今どこで、何をしているのか詳しくなっているようで、別に何もやましいことはないけれど、下手なことは出来ないな、なんて思っている。
わざわざ反抗的な態度を取るメリットが見つからなくて、良く言えばお利口さんな、悪く言うと、成長段階がうまく進まなかった思春期を過ごしてしまった。
周りが落ち着いてきているであろう反抗期が、今頃ムクムクと芽生えてきている私は、やっぱり他人と比べるとズレているんだろう。
まさか物凄く身近に、幼馴染も夢に出てきた帽子の男の子も揃っていて、気付いていなかったのは私だけだったとは、この時の私は知る由もなかった。
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りん(プロフ) - しゅわ。さん» 無知な私に教えてくださっていたんですね、失礼しました。改めまして、ご指摘ありがとうございます。 (2022年4月24日 8時) (
レス) id: 28e5d8ff7a (このIDを非表示/違反報告)
しゅわ。(プロフ) - オリジナルフラグ立ってますよ〜。 (2022年2月18日 22時) (レス) id: 17f9b038b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りん | 作成日時：2022年2月18日 0時
