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甲板はまだ騒がしさを残していた
仲間内で裏切りが起きた
それだけでも気が立っているのに、隊長の一人が意識不明なのだ
殺気立つのも頷ける
お陰で隊長格の兄達は現状収集に奔走していた
かくいう医務室も甲板と変わらず騒がしい
4番隊隊員は気が気でないだろう
「テメェら！邪魔だ！！甲板に行ってろい！！」
僅かに覇気を滲ませた怒号が入り口にいる私たちにも届いた
それからドタバタと出てくる船員達
流石長男、声だけであの荒い船員を収めていた
感心している間にも長いため息が聞こえた
医務室の扉をノックする
「兄さん、ごめん傷見てくれる？」
「っ！いつのだ！」
「さっき。血は止まったけど瞼か眼球か傷を見てほしい」
「わかった、早く座れよい」
いつもの椅子に連れられて座る
片目になってはっきりわかるのは距離感がうまく掴めないことだ
失ったものが片目というだけでこんなにも見えるものが違うのか
「目を開けられるか？」
「うん」
マルコが光をあてる
その光が見えない時点で失明だろうな、と落胆が広がる
「…失明よい……
眼球にざっくりと刃が入ったんだろう」
「ははっそんな気はしてたよ」
「笑い事じゃねぇだろい」
「あのティーチ相手にこれくらいで済んだのは重畳だよ
それよりサッチは？」
「お前の持ってた妙薬でサッチの傷自体は塞がってるよい
ただ血が足りてねぇからな。昏睡状態だ」
「…生きてるならいいや」
ホッと息をつく
脳内ではまだ血溜まりに横たわるサッチの姿がフラッシュバックした
あんな光景はもうたくさんだ
クイっと袖を引っ張られる
目を向けるとシアンが不安そうな顔でじっと私を見つめた
それに笑みを漏らして頭を撫でる
中の芯があったまるような安堵がジワリと浸透する
「…ティーチには、いつから気づいてた」
マルコが器具を片付けながら僅かな怒りを滲ませて言った
その怒りがティーチに向けてなのか、将又知っていて放置していた(と思われる)私なのかは残念ながら推し量ることはできなかった
「……私が悪魔の実を持って帰ってきたときあったでしょ
あの、祠っていうか洞窟で」
「ああ、無人島の」
「そう。その時のティーチの目で疑問を持った
あの目は家族を見る目じゃない。残念だけど今日のが決定打だった。
それくらいに馴染んでたんだよ、この船に」
「…そうか、すまねぇな」
「いや、いいよ」
憔悴したように見えるマルコに心苦しくなるも部屋を後にした
シン、とした船内がやけに不気味に映った
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味噌 - どうなるんでしょうか!?気になりますね！！ (2019年9月15日 22時) (
レス) id: f946edc931 (このIDを非表示/違反報告)
味噌 - これからも頑張ってください〜 (2019年9月11日 6時) (レス) id: f946edc931 (このIDを非表示/違反報告)
味噌 - ｱｱｱｱｱ来るなとは、サッチの悲劇のことです。勘違いされていたらすみません････ (2019年9月8日 17時) (レス) id: f946edc931 (このIDを非表示/違反報告)
味噌 - はい！ぜひ！ ｱｱｱｱｱ来るな････ (2019年9月6日 22時) (レス) id: f946edc931 (このIDを非表示/違反報告)
アイリス(プロフ) - 味噌さん» 長らくお待たせいたしました！あ、作品作ったんですね！暇がある時に見に行かせていただきます (2019年9月5日 19時) (レス) id: 7e8dc5ebed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くるクラ | 作成日時：2019年8月4日 14時
