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劈くような血の匂い
内心舌打ちしつつベットから跳ね起き、戰斧を取った
それに誘発されるようにシアンもナイフを手に私についてきた
キーランはシアンのそばに寄り添っている
「シアン、貴女はここに残りなさい」
「承諾しかねます。私は貴女の妹です」
移動しながらもシアンと話す
彼女は真っ直ぐな目で私を捉えた
「…そう」
素っ気なく返事をしてしまったのは仕方がないことだった
そんな信頼しきった目を向けられるほど私は立派じゃない
厨房が近づくたびに血は濃くなる
「すまねぇな、サッチ
この実だけは譲れねぇんだ」
そんな言葉が耳に入った瞬間私たちは厨房にたどり着いた
奥には血の中に倒れたサッチ
目の前には目を細めて笑うティーチ
その手は血まみれで悪魔の実を持っていた
す、と血液が冷えた
対照的にグラグラと痛みと怒りが身を焦がす
「ティーチ、テメェ何をしている」
酷く冷たく低い声が近くで発せられた
「Aか…。俺ぁお前さんを傷つけたくはねぇんだがな」
「はっ！何言ってるの？仲間殺しはご法度
傷つけたアンタは殺すに決まってるでしょ？」
殺気がぶつかり合いビリビリと空気が動く
サッチはまだ息がある
片手で戰斧を持ちかえ甲板の方向に吹き飛ばした
「っぐぁ！！」
「シアン、これを彼に飲ませて
キーラン追って」
彼の呻きを聞くや否やあの珠玉をシアンに渡す
シアンは不安そうな目をしながらサッチに近づき飲ませた
キーランは唸り声を上げながら凄い勢いで甲板に出て行く
大きい音がしたからかチラホラ船員が出てきていた
「マルコを呼んで！厨房のサッチを！！」
大声で叫んでティーチの元へ向かう
キーランがティーチに襲いかかっていた
「グァゥウ！」
「っは！キーランか、分が悪りぃ！」
「…残念、私もよ」
キーランが退くと同時に戰斧で吹き飛ばす
またティーチは凄い音を出して縁に激突した
「っげほごほ…くそ、いてぇなぁ」
「痛くしているのだから当たり前でしょう」
「はっはは！こえぇな妹さんよぉ」
「貴方にその名前を呼ばれたくない！！」
ニタリと気持ち悪い笑顔を貼り付けたティーチに悪寒が走った
感情に任せて突っ込む
それがいけなかった
ざしゅっと右の視界が真っ赤に染め上がる
ティーチを見ればいつのまに握ったのかナイフがギラリと光った
《右目、貰ったよ》
スッと頭に言葉が流れる
くそ、これが代償か
「火拳！！」
追い討ちのナイフが迫る最中愛しい人の声とともに炎が揺らめいた
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味噌 - どうなるんでしょうか!?気になりますね！！ (2019年9月15日 22時) (
レス) id: f946edc931 (このIDを非表示/違反報告)
味噌 - これからも頑張ってください〜 (2019年9月11日 6時) (レス) id: f946edc931 (このIDを非表示/違反報告)
味噌 - ｱｱｱｱｱ来るなとは、サッチの悲劇のことです。勘違いされていたらすみません････ (2019年9月8日 17時) (レス) id: f946edc931 (このIDを非表示/違反報告)
味噌 - はい！ぜひ！ ｱｱｱｱｱ来るな････ (2019年9月6日 22時) (レス) id: f946edc931 (このIDを非表示/違反報告)
アイリス(プロフ) - 味噌さん» 長らくお待たせいたしました！あ、作品作ったんですね！暇がある時に見に行かせていただきます (2019年9月5日 19時) (レス) id: 7e8dc5ebed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くるクラ | 作成日時：2019年8月4日 14時
