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いつの間にか空は白んできた
どうやら机に伏せたまま寝てしまったらしい
時計を見れば4時になるところだった

ギイと扉の開く音がする

そばに蹲っていたキーランが顔を上げる

微かな足音
白い足首が目に映る

「…もう、寝なくていいの?シアン」

掠れた声が喉から出た
すぐ隣に来たシアンはコクリと頷く
彼女の金髪に指を通してフッと笑った

「貧血だなんて…何で言わないの?」
「言う必要がなかったので」
「そう…今度からは怪我したら医務室に行きなさいね」
「何故ですか?」

不思議そうに首をかしげる彼女にまた口角が上がった

「私はもうあなたの隣にいれないからだよ」
















静まり返った厨房
器具を片付け終わったサッチは後ろに立つ気配に目を向けた

「よお、サッチ。なんか作ってくれよ」

気さくに話しかけてくる親友ーティーチーに苦笑いを浮かべた

「あ?ティーチお前さっきまでパイ食ってたじゃねぇか」
「小腹が空いたんだよ、な?頼む」
「仕方ねぇな。ったくもっと早く言ってくれよ」

過去に何度かあったその要求に特に疑問も抱かずに背を向けて器具を取り出し始めた

「…なあ、サッチ。お前さんあの悪魔の実、なんて言うか知ってるか?」
「さあ?しらねぇな」
「あれはよ、ヤミヤミの実って言うんだ。俺はその実を十数年間探していた」

ドッと鈍い音が響いた
ついで自分の腹から見える鉤爪
これは…ティーチの獲物だ

容赦なく引き抜かれた鉄色の爪
空いた穴から鮮血が泉のように吹き出した
力を入れるだけで激痛がほとばしり立っていられなくなる

歪む視界の中、ドサリと重い音が響く
視界が反転し自分が倒れたことを悟る
頰に冷たい温度がやけに鮮明に伝わった

「すまねぇな、サッチ
この実だけは譲れねぇんだ」

底冷えする冷笑を浮かべる親友の顔を最後に彼の意識は暗転した

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味噌 - どうなるんでしょうか!?気になりますね!! (2019年9月15日 22時) (レス) id: f946edc931 (このIDを非表示/違反報告)
味噌 - これからも頑張ってください〜 (2019年9月11日 6時) (レス) id: f946edc931 (このIDを非表示/違反報告)
味噌 - アアアアア来るなとは、サッチの悲劇のことです。勘違いされていたらすみません・・・・ (2019年9月8日 17時) (レス) id: f946edc931 (このIDを非表示/違反報告)
味噌 - はい!ぜひ!    アアアアア来るな・・・・ (2019年9月6日 22時) (レス) id: f946edc931 (このIDを非表示/違反報告)
アイリス(プロフ) - 味噌さん» 長らくお待たせいたしました!あ、作品作ったんですね!暇がある時に見に行かせていただきます (2019年9月5日 19時) (レス) id: 7e8dc5ebed (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:くるクラ | 作成日時:2019年8月4日 14時

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