061話 ページ12
皆がシャワーを終えるまで、私は準備室に居ることにした。
柊「Aはいいのか?」
『ん……最後でいい。見られたくないの』
柊「じゃあ、先に俺が見ようかな」
『先生セクハラですよ、それにまだ付き合ったわけじゃ……』
いつものからかいかと思い後ろを向いた私の目に映ったのは
超真剣な顔の一颯先生だった。
柊「A、好きだよ。付き合ってくれる?」
『っ……今言うかなぁ』
柊「タイミングなんて気にしたら負けだよ。俺は今こんな状態だし、これが終わったら捕まるけど……そんな俺でもいいですか?」
『どんな一颯先生でも好きだし……それに、私も病院行ってないから自分がどうなるのか分からないけど
こんな私で良ければ付き合ってください』
私の言葉が終わってすぐ抱き着いてきた先生を抱き返す。
“再発したモノ”なんて消えちゃえばいいのに……。
『やっと幸せになったところなのに』
柊「だからだよ。これからどのくらい精一杯生きれるかを考えろ」
『そうする』
その後、私はさくらに呼ばれ、最後にシャワーを浴びた。
私が見られたくないもの。
それは、父親に受けた暴力の跡ももちろんだけど。
体に刻まれた、メスの跡。
先生なら、調べていたとしたらきっと知っているかもしれない。
私がシャワーから出てきたら美術室はお祭り騒ぎだった。
ムードメーカーの兵頭君を筆頭にみんな数日前のことが嘘だったかのようにはしゃいでいる。
私は案の定、唯月に捕まった。
諏訪「はい、事情聴取っ」
『覚えてたかぁ……で、何から話せばいいの?』
諏訪「体調。他にはなすことあるの?」
『家族のこととか?……まぁ、体調だけでいいや』
諏訪「なら、聞かせて」
私は準備室に近い美術室の隅っこで唯月を目の前に話し始めた。
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唯颯(プロフ) - ハナさん» 大丈夫です (2021年1月13日 4時) (レス) id: f647fc3f6b (このIDを非表示/違反報告)
ハナ(プロフ) - 質問大丈夫ですか? (2021年1月10日 21時) (レス) id: 7b57897ee4 (このIDを非表示/違反報告)
唯颯(プロフ) - スライムさん» ありがとうございます!頑張ります! (2020年1月28日 23時) (レス) id: a45fde35bc (このIDを非表示/違反報告)
スライム(プロフ) - 面白いです!更新頑張ってください (2020年1月28日 23時) (レス) id: 028b55ef6b (このIDを非表示/違反報告)
蒼炎 - 楽しみです!!!\(//∇//)\ (2020年1月28日 22時) (レス) id: 874e279780 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:唯颯 | 作成日時:2020年1月20日 23時