028話 ページ29
柊「宇佐美、お前に足りなかったものは、想像力だ。
もし、自分の家の窓を割られたら。自分の服を切り裂かれたら、どんな思いをするのか。
嘘の投稿で謂れのない中傷を受けたら、どれだけ傷つくのか。お前にはその痛みが、想像できなかったんだ」
宇佐美「るさい…うるさい!うるさい!!うるさい!!!」
柊「よく聞け。景山はお前を恨んじゃいなかった。むしろ自分のせいだって言ってた。
私が行けないのって。何も言わずに香帆を拒んでって。ちゃんと、伝えていればよかったって。友達が欲しかったって…私は、香帆と本当の意味での友達になりたかったって」
私も先生と一緒にその話を聞いていた。
澪奈は涙を流しながら、それでも表情は変えずに言っていた。
柊「いいか、宇佐美。お前は、そんな彼女の気持ちを踏みにじったんだ!
……それが、痛みだ。その痛みを!一生忘れんなよ!!」
床にへたり込んで泣く宇佐美さんにさくらと私が近寄る。
茅野「澪奈がこれをくれた時、言ってたよ。A以外の私の大切な友達が好きなキャラクターなんだって。澪奈は、ずっと友達だと思ってたんだよ、あなたのこと」
『宇佐美さんをあたしに会わせたいって言ってた。私のもう1人の大切な友達なんだよって。』
私は宇佐美さんの背中をさする。
この子は救わないといけない子だった。
柊「今日の授業は、これで終わりだ。……お疲れ様」
私の手を引き教室を出ていこうとする先生に逢沢君が声をかける。
逢沢「待ってください!景山が自 殺した理由が分かったんだから、僕たちを解放してください」
柊「まだだよ。あの動画を作ったのは別人なんだよな?誰が、どういう意図で作ったのか。それが分かるまでは、俺の授業は終わらない」
そう言って教室を出ていった先生と私を甲斐君たちが追いかけてくる。
甲斐「待てよ。中尾はどこだ。俺たちを脅すために殺したように見せかけただけなんだろ。あと、藤枝とはどういう関係なんだよ!」
柊「Aは、俺が守るべき俺の大事な人だ」
『へ?』
柊「ふはは、俺は優しい人間に思われているんだな。ちょっと待ってろ」
先生のカミングアウトに間抜け面を晒している私を置いて
準備室に入り、先生が例の物を持って出てきて床に投げた。
柊「中尾のだよ。ホルマリン漬けにすれば死臭も少ない。ちょうど明日には全部切断できる」
甲斐君たちは、あまりにもリアルな話に後ずさりする。
231人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
唯颯(プロフ) - LOVEさん» 私の誤字だと思います。ご指摘ありがとうございます。 (2021年2月17日 16時) (レス) id: f647fc3f6b (このIDを非表示/違反報告)
LOVE - 29話の「教師と先生」って一緒ですよね? (2021年2月17日 12時) (レス) id: ebb56eccf7 (このIDを非表示/違反報告)
唯颯(プロフ) - 柊一颯LOVEさん» いえ、大丈夫ですよ。こちらこそ、申し訳ありませんでした。 (2020年1月22日 20時) (レス) id: 40f3f22d26 (このIDを非表示/違反報告)
柊一颯LOVE - 唯颯さん» 唯颯さんと涼紅さんと同じ人物の人に酷いコメントを書いてしまってすみませんでした私は唯颯さんと涼紅さんと同じ人物の人に酷いコメントを書いてしまった事を物凄く深く反省をしています本当に申し訳ございませんでした(T△T) (2020年1月19日 23時) (携帯から) (レス) id: 0760400581 (このIDを非表示/違反報告)
柊一颯LOVE - 唯颯さん» 私は貴女涼紅さんと唯颯同じ人物の人だと分かっていたけど信じられません(怒)貴女唯颯はご迷惑お掛けしましたと思っているんですか(怒)私は貴女涼紅さんと唯颯同じ人物の人でもいい迷惑でした(怒) (2020年1月16日 18時) (携帯から) (レス) id: 0760400581 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:唯颯 | 作成日時:2020年1月10日 14時