023話 ページ24
-No Side-
甲斐たちを返り討ちにした柊は洗面所の壁で気を失っているAを担いだ。
工具箱は後で取りに来ることにし、いったんAを休ませるために
片手に鉄パイプを持ち美術室へ向かった。
殴られた部分からは血を流しながらも、
頭の中では、気を失ったAのことでいっぱいだった。
美術室に着いた柊は美術室の扉を乱暴に開ける。
柊「ざんねーん!!言ったはずだぞ、俺はこの日のために過ごしてきたって」
Aを机の横に落とした後、
柊はAが使っている画材ではない方に置いてある筆入れや絵の具の山を鉄パイプで殴り倒した。
頭から血を流し、Aを傷つけられた怒りに満ち溢れた顔を見ておびえる男子4人。
入り口には茅野と諏訪も駆けつけていた。
柊「次何かアクションを起こしたら、ペナルティーだからな。あと、Aを傷つけてもペナルティーだ」
警告音が鳴り響く美術室内。
男子4人と諏訪が教室に戻った後、茅野は入り口の机付近にAが気を失った状態で寄りかかっていることに気づいた。
茅野「Aっ!……先生!Aはっ」
柊「茅野、教室に戻れ」
茅野「でも!」
柊「いいから戻れ!!」
柊の剣幕に後ずさりした茅野は美術室の扉を閉め、教室に戻った。
鉄パイプを毛紅立てかけた柊は、Aの絵と画材を安全な場所に移動させる。
そして、気を失っているAを横抱きにし、準備室の中に敷いてある毛布の上に寝かせた。
『んっ……い、ぶき…先生?』
柊「っ!!……大丈夫か!痛いところは!」
『頭と背中とお尻。でも、大丈夫だよ。先生のケガの手当しないと……っ!』
無理やり起き上がろうとしたAを柊が強く抱き寄せる。
突然の出来事に目を見開き、されるがままにAは強く強く抱きしめられていた。
柊「無理をするなと言っただろう」
『でも……守るって言ったじゃん』
柊「それでも、無茶はするな!打ち所が悪かったらっ……」
『っ!……ごめんね、先生。ほら、手当するよ』
縋りつくように……でも、血が付かないように配慮しながら抱きしめる柊の頭を撫でた。
柊を座らせ、救急箱を手元まで引き寄せ手当をする。
柊「この計画……巻き込むつもりはなかったが、お前なら来ると思っていた」
『なんだ、ちょっとは予想してたんじゃん』
柊「お前と一緒なら心強い。うまくいく気がしていた。もちろん全力で守るつもりだった」
包帯を巻かれながら話し始める先生の声に耳を傾ける。
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唯颯(プロフ) - LOVEさん» 私の誤字だと思います。ご指摘ありがとうございます。 (2021年2月17日 16時) (レス) id: f647fc3f6b (このIDを非表示/違反報告)
LOVE - 29話の「教師と先生」って一緒ですよね? (2021年2月17日 12時) (レス) id: ebb56eccf7 (このIDを非表示/違反報告)
唯颯(プロフ) - 柊一颯LOVEさん» いえ、大丈夫ですよ。こちらこそ、申し訳ありませんでした。 (2020年1月22日 20時) (レス) id: 40f3f22d26 (このIDを非表示/違反報告)
柊一颯LOVE - 唯颯さん» 唯颯さんと涼紅さんと同じ人物の人に酷いコメントを書いてしまってすみませんでした私は唯颯さんと涼紅さんと同じ人物の人に酷いコメントを書いてしまった事を物凄く深く反省をしています本当に申し訳ございませんでした(T△T) (2020年1月19日 23時) (携帯から) (レス) id: 0760400581 (このIDを非表示/違反報告)
柊一颯LOVE - 唯颯さん» 私は貴女涼紅さんと唯颯同じ人物の人だと分かっていたけど信じられません(怒)貴女唯颯はご迷惑お掛けしましたと思っているんですか(怒)私は貴女涼紅さんと唯颯同じ人物の人でもいい迷惑でした(怒) (2020年1月16日 18時) (携帯から) (レス) id: 0760400581 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:唯颯 | 作成日時:2020年1月10日 14時