#12美しき人の願い ページ12
尾崎「さてと、Aへの着替えを持ってきたんだが…。すまない。わっちが持っている服は着物しかなくてな。」
姐さんが持ってきてくれたのは淡い水色に白色やピンクの牡丹が描かれた着物
あまりにも高価そうなその着物に私は必死で首を振った
尾崎「気に入らなかったか…?そなたに似合うと思ったんじゃが。なら、どんな服がよい?その服を買ってこよう。」
あ、違う!そうじゃなくてすごく好みだけど。
「た…高そう……だか……ら。」
また、なんとか声を出して。
尾崎「そんな事か。気にしなくていい。Aにきっと似合う。着物は自分で着付けられるか?」
普段洋服しか着ない私には到底無理。
だから、さっきよりも大きく首を振って
尾崎「ふふっ。そうだろうな。わっちが着付けてやろう。」
軽く一礼し、私は服を脱いで姐さんに着付けてもらった。
着替え終わり。流れるように私は椅子に座らされる。
「着付けが終わったら。髪も綺麗に結わないとなぁ。」
そう言って私の髪をまとめあげ着物の柄と同じ牡丹の髪飾りを付けてくれた。
鏡の前に立つと綺麗になった自分の姿にテンションが上がった。
尾崎「気に入ってくれたようでよかった。」
姐さんはそう言うと私の手を握ってきた。
少し寂しそうな姐さんの顔。
どうしたんだろう?
尾崎「A。たとえ、此処に残らずともこの着物と髪飾りは貰ってくれんか?」
え!?そんな烏滸がましいことできない!
そう思った瞬間
尾崎「わっちはお前を1人の娘のように見てしまう。実の母親じゃなくとも、少しくらい母親らしいことさせてくれんか?」
あ…。今その言葉をかけられたら頷くしかできないじゃない。
ううん。いつ言われても頷くだろう。
コクッ
私は笑顔で頷いた。
姐さんは優しいほんとにお母さんのような笑顔を返した。
その顔がお母さんとリンクしてまた泣きそうになるのを堪えた。
116人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
るー(プロフ) - 銀桜さん» 以前もコメントして頂きありがとうございます!頑張りますね! (2019年8月26日 0時) (レス) id: 89aa0da9a9 (このIDを非表示/違反報告)
るー(プロフ) - 土曜日更新できなくてすみません!バイトが忙しく土曜日の更新は難しいです……。その分日曜日更新できるよう頑張ります! (2019年8月25日 1時) (レス) id: 89aa0da9a9 (このIDを非表示/違反報告)
銀桜(プロフ) - え…夢主ちゃんも中也も可愛すぎる…続き楽しみです。更新頑張ってください! (2019年8月24日 0時) (レス) id: 1194b2a018 (このIDを非表示/違反報告)
るー(プロフ) - 降夜さん» わぁ!毎日も見て下さりありがとうございます!とても嬉しいです!更新頑張ります! (2019年8月21日 16時) (レス) id: 89aa0da9a9 (このIDを非表示/違反報告)
降夜 - 毎日見てます!面白い。更新頑張って下さい! (2019年8月20日 20時) (レス) id: 03f6bf06e7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:るー | 作成日時:2019年8月19日 1時