ぽや門に恋した姫 (ページ47)

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『えっ、正門くん？』

正「っ、、もう撮影終わったん？思ったより早く終わったんやな」

『な、なんでここおるんですか…？』

正「マネージャーさんに事情話したら入れてくれたんよ。……あと、その服似合っとるよ」

今日の撮影コンセプトは"彼女との家デート"
色んな衣装で撮影したけど、今は猫のもこもこパジャマを着ている。

『これ結構恥ずかしいんですから見ないでください…//』

正「恥ずかしがることないで。めっちゃ可愛い」

私の頭をポンポンしながらニコッと微笑む正門くんにドキドキしっぱなしやった。

撮影場所から出る準備を整えて正門くんと一緒にマネージャーさんの運転する車に乗る。

『今日はどこ行くんですか？』

正「ん？俺の家やで」

『い、家ですか？』

正「うん。嫌やった？」

『いえいえ！そういう訳じゃないです…』

正「なら良かったわぁ」

(やばい、緊張で死にそう…)

正「その手袋どしたん？可愛ええな」

『え？あぁ、さっきリチャくんから貰ったんです。午前中仕事一緒で』

正「…そっか。良かったな、似合ってんで」

そう言って窓の外を見る正門くん。
少し悲しそうな横顔に引き込まれそうになった。

それから10分ほど経ち正門くんの家に着いた。
マネージャーさんの車から降りて、久しぶりに正門くんの家に入る。

『おじゃまします…』

正「いらっしゃい(笑)A、悪いんやけど俺がいいって言うまで目閉じてもらえる？」

『え？分かりました…』

正門くんの言う通りに目を閉じる。

正「ありがと。歩く時転んだらあかんから手繋ぐな」

返事をする間もなく手を握られ、意識が手に集中してしまう。

正「リビングのドア開けまーす。そのままゆっくり歩いて、、ストップ。よし、もう目開けてええよ」

ゆっくりと目を開けると
リビングの壁に風船で"HAPPYBIRTHDAY"の文字が。
他にもたくさん装飾されていてキラキラと輝いていた。

『これって…』

正「A。お誕生日おめでとう」

面と向かいあって言われた言葉に驚きと同時に溢れるばかりの嬉しさを感じる。
好きな人に盛大に祝ってもらえるなんて…
それだけで胸がいっぱいになった。