ぽや門に恋した姫 (ページ45)

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その後どんちゃん騒ぎをして大晴くんと晶哉くんが酔いつぶれてしまった。
家にあった敷き布団を出して2人を寝かせる。
そして私と小島くんは一緒に皿洗い中。
私が洗って、小島くんは濡れたお皿を拭く係。

『泊まり確定ですね、、』

小「そうなるな。俺はソファで寝させてもらうわ」

『了解でーす。ってか小島くんも結構飲んでましたよね？無理に手伝ってもらわなくても大丈夫ですよ？』

小「酒も飲んでたけど同じくらい水も飲んでたから平気や」

『えっ？気づかんかった』

小「姫と話しに来たのに酔いつぶれたら意味ないやろ」

小島くんのこういうところ、
めっちゃ男らしくてかっこいい。
後輩から懐かれるのも分かる。

小「俺らのこと気にすんなよ」

『…え？』

何のことかと小島くんの方を見るけど、小島くんはこちらを見ずにお皿を拭きながら話し続ける。

小「姫はいつも自分のことよりグループを優先して行動してるやん？事務所唯一の女の子ってゆうプレッシャーも抱えながら俺らのこと気にかけてくれとる」

『…そんな大袈裟なことやないですよ。プレッシャーかかることなんて分かりきってたことやし』

小「我慢強いよな〜姫は。……いや、我慢強く見せてるの方が正しいか。周りに心配かけたくないってことやんな？俺にはそんな器用なことできひんから、すごいな〜って思っとるんよ」

小島くんの言葉がひどく胸に刺さって涙が出てくる。

小「姫は自分のこと色々と犠牲にしすぎるところあるやん。やからさ、まっさんのことに関しては絶対遠慮すんな。好きやったら好きって言ったらええんよ。突っ走って当たって砕けろっちゅうことや」

どうしても後ろ向きに考えてしまう私。
小島くんなりに色々考えて言ってくれたんやろうなって思ったら嬉しくて。

『ありがとう、小島くん』

小「おう」

『一個気になったんやけどさ』

小「ん？なんや？」

『当たって砕けろって、砕ける前提にしないでくれます？』

小「あぁ、言われてみれば」

『ひどっ。一番重要なとこやん』

それからはただただ小言を言い合ったけど、
その日はどこかすっきりした気持ちで眠ることができた。