ぽや門に恋した姫 (ページ35)

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正「A〜逃げたらあかんで〜？」

『待ってください、ほんと酔っ払いすぎですって』

私は今、居酒屋の個室にいる。
そして正門くんに壁際まで追い詰められている。

正「あかん、可愛すぎ」

目をとろんとさせながら口角を上げてニヤッと笑う姿はとても魅惑的だった。

事の発端は約2時間前

福「今日はもうこれで終わりやし、このまま3人で飯行こうや」

『久しぶりにメンバーとのご飯！ご馳走様です！』

正「姫はまだギリギリ19歳やもんな。そうや、焼き鳥めっちゃ美味いお店見つけたんやけどそこにする？」

福「たまにはええかもな〜。そこ行こ！」

3人でのロケ帰り、正門くんが連れてきてくれたのは隠れ家的な居酒屋。
個室が空いていたからそこに入りさっそく注文する。
私の隣には大晴くんが、正門くんは私と向かい合って座っている。

正「食べ物は俺のおすすめのやつ注文するとして、飲み物はどうしよか？」

福「帰り徒歩かタクシーにすればええから俺らはお酒飲もうや。なんか今日飲みたい！」

正「そうやな。姫は？ソフトドリンクも結構あるで」

『ん〜、とりあえずウーロン茶で』

注文した料理や飲み物がきて、食べながら色々な話をして盛り上がった。
各々の個人仕事の話、メンバーの面白い話、グループの今後についての熱い話

盛り上がりすぎたせいか分からないが、正門くんのお酒を飲むペースが早く感じた。

『正門くん、今日飲むペース早ないですか？』

正「え〜そう〜？、、んふふ、A〜」

福「ダメやで〜まっさん！姫ちゃんに手出しちゃ〜」

2人とも酔っ払ってはいるものの大晴くんはまだしっかりとしている。
間にテーブルがあることを忘れているのか、向かい合って座っている私に抱きつこうとしてくる正門くんを止めてくれた大晴くん。

福「俺ちょっとトイレ行ってくるわ。まっさん、姫のこと困らせんようにな〜」

大晴くんがトイレのために席を立ってしまい
この場には私と酔っ払いが一人

『もー、お酒飲むのはええですけどほどほどにしてくださいね？二日酔いになったら大変なんやから』

そう酔っ払い改め正門くんに話しながら
正門くんの周りの食器を片付ける。

(またこっちに手伸ばしてきたら食器に当たってしまうかもしれんしな)

正「その優しさ、俺だけにしてくれへん？」

『、、、、え？』