黒の片翼と理想と幻と【スマブラSP】

#19 提案 ページ20

クラウド「とにかく無事でいて良かった。
俺は今から乱闘があるから離れるが、何かあったらすぐに呼べ。
…それから」



クラウドさんはそう言うと、そっぽを向いて呟くように続けた。



クラウド「…俺の目の届かない場所には行くな。毎晩部屋にいるか様子を見る」




A『クラウドさん…』




そう言い残すと、クラウドさんは乱闘へと向かった。
ベレス先生と私は朝食を食べに食堂へと向かった。






ベレス「で、結局の所どうして森にいたの?」


A『…わたしにも分からなんです。
気がついたら、あそこに…』




ベレス「一時的な記憶喪失ってやつかな。何か変なもの食べた?」





うーん、何も思い出せない…



A『…みんなにまた迷惑をかけてしまった…私、ただでさえクラウドさんに迷惑かけてるのに、また…』




本当にこんな自分が嫌になる。
迷惑ばかりかけて、自分は何もできない。






ベレス「迷惑なんて思ってない。
むしろクラウドはずっと君を心配していたよ」





え…心配？




ベレス「君がいなくなったって知るとね、血相変えてがむしゃらに探していたんだよ。
私は途中で合流したんだけど、すごく心配してる顔してた。
だから、Aを見つけた時は本当に安心したんだろうね。
あんなに必死そうなクラウド…はじめて見たよ」



そうだったんだ…
クラウドさん、そんなに…



A『クラウドさんに心配かけてちゃダメですよね。しっかりしなきゃって思うんですけど…どうやってクラウドさんと距離を縮めればいいのか…』



ベレス「感謝を伝えるのは、何も言葉だけじゃないよ」



そう言ってベレス先生は立ち止まった。
そして、何かを指さしながら告げた。



ベレス「…贈り物、いいんじゃないかな」



ベレス先生が指さした広告に私は読み上げた。



A『……【しずえさんの手作りアクセ教室】…？』



ベレス「しずえさんが主催している手作りのアクセサリー教室だって。
これをクラウドに渡したら喜ぶんじゃないかな」


な、なるほど…！
私が作ったアクセサリーでクラウドさんが喜んでくれるかも…！



A『いいですね！やりましょう！』



こうして私たちはその部屋の扉を開いた。

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