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「………へ?」
自分でも笑えるような気が抜けた声が出てしまった。
Aは今、なんて?
『す、好きだよ!!テヒョンのことが!!!多分ずっと前から!?』
「…マジ?」
『本気と書いてマジだよ!!て、テヒョンのこと、す』
「ちょっと待って。」
慌ててストップをかけてしまった。
…それはつまり、俺の告白に応えてくれたということでいいのだろうか?
「……え、ごめん。待って。…ほ、ほんとに?」
『何回も言おうではないか!!マジだ!』
「…う、そ、でしょ……」
Aの周りがエネルギーで溢れている気がする。
理解が追い付かなくて。
とりあえず、抱きしめてみた。
『…て、テヒョンさーん……』
数秒して、か細い声が聞こえた。
Aの声も姿も。全てが愛おしい。
「…ごめん。なんか、幸せすぎておかしくなりそう」
『ひ、人が来るかもしれないでしょう』
「俺はそれでもいい」
こんなクズの恋が、実ってしまってごめんなさい。
女遊びだってして、親友の嘘をついて、全てを騙し続けていたというのに。
Aは、こんな俺を選んでくれたというのだ。
訳がわからない。
幸せの驚きが入り混じって頭がこんがらがっている。
でも、でも。
それでも、全然いい。
余裕で、幸せだ。
「…俺の方から告白させて。正式にお付き合い。」
『あ、えっ、わ、わかった!』
好きだよ。
なんか、やばいくらいに大好きだよ。
ここまで俺のことを信頼してくれた、君のことが。
全てを受け入れてくれた、君のことが。
「…Aのことが好きです。付き合ってください。」
きっと、彼女にはもっと沢山ふさわしい人がいるだろう。
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報われてなんかいけないのに。
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『お、お願い致します……』
こんなゴミ人間を好きになってくれたことに感謝。
…実感がなさすぎて泣ける。
「…キスしよう。」
『はい!?』
「ちゃんと夢じゃないって思いたいから、キスしよう。」
他の女と何回もキスをして、ゴミみたいな行為だと思っていたはずのキスだって。
『くぅうう!!こい!目瞑ってるよ!!』
こんなにも、素敵に見えてしまう。
恋の魔法とはすごいもんだ。
「…好きだよ。」
拗れに拗れて、波乱万丈だったこの物語が。
『私も好きですっ!?』
今、騒がしさと共に幕を閉じた。
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あひる(プロフ) - うぎゃあ…!最後の方は胸がキュンキュンしっぱなしでした (2019年7月16日 19時) (レス) id: 38339f5ea3 (このIDを非表示/違反報告)
いつき(プロフ) - ミロさん» ミミミミミミロさんじゃないですか…!!密かに大ファンをやらせて頂いてます、コメントしてくださり有難うございます…!!これからも頑張ります! (2019年7月15日 17時) (レス) id: 317f2047c2 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - いつき様 完結おめでとうございます(o^^o)影ながら読ませていただきましたが、すごくすごーく面白かったです(//∇//)ハラハラドキドキで最高でした!!これからも応援してますっ!(*^ω^*)素敵なお話をありがとうございました!! (2019年7月15日 12時) (レス) id: e16d743026 (このIDを非表示/違反報告)
いつき(プロフ) - ふぃさん» ありがとうふぃちゃんんん!!えへへ、いつも見てくれてありがとね。愛してるわよん!! (2019年7月13日 14時) (レス) id: 317f2047c2 (このIDを非表示/違反報告)
ふぃ(プロフ) - うわんおめでとういつちゃん!!!! (2019年7月13日 12時) (レス) id: 2a412b3300 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:いつき x他2人 | 作成日時:2019年6月24日 22時