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TH「なぁ。これで満足した?」




ジャージのチャックがゆっくりと下げられた。



声が出せないのだ。

恐怖だった。サーっと血の気が引いたのが自分でも分かるくらい。



くつくつと笑うテヒョンに、冷や汗が頬を滴った。







TH「何回も俺のこと探ろうとして、やっとのことでこうやって俺の全てを知れて。嬉しい?」




なんとも言えなかった。

何を言っても殺される気がした。



私が今からする全ての行動に命がかかっているような気分だ。





真ん中まで降ろされたチャック。


いつの間にか伸びてきていたテヒョンの手にするっと首を撫でられた。







TH「そうだよ。



俺、こういう人間なんだよ。」






自分の目が泳ぐ。



何故私にこうやってバレたのにも関わらずテヒョンは焦りの1つも見せないのか。

私達は、テヒョンに騙され続けていたのか。



ニコニコと笑うテヒョンの意図が、何も分からなくて。







『て、ヒョン、は、……いつから、そうやって、』





絞り出した言葉がこれだった。


震えまくってた。産まれたての子鹿である。正直返事なんか返ってこなくてもよかった。








TH「俺がAと出会った時から、ずーっと。すごいでしょ。ねぇ、俺を褒めてよ。」






笑わないでくれ。恐怖でおかしくなりそうだ。








その瞬間。





腕を掴まれて。ぐいっと引き寄せられた。


気が付いた時、目の前にあるのはテヒョンの顔だった。







TH「Aは俺の友達なんだよ。分かるでしょ?」





『わ、分かったから、』






慌ててそう返事した。









TH「だったらさぁ。






俺以外に友達なんか、作らなくていいじゃん。」









今更考えればなんでそうなるのかと問いただしたいが、


その時の私には正常な判断ができる頭など無かったのだ。

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あひる(プロフ) - うぎゃあ…!最後の方は胸がキュンキュンしっぱなしでした (2019年7月16日 19時) (レス) id: 38339f5ea3 (このIDを非表示/違反報告)
いつき(プロフ) - ミロさん» ミミミミミミロさんじゃないですか…!!密かに大ファンをやらせて頂いてます、コメントしてくださり有難うございます…!!これからも頑張ります! (2019年7月15日 17時) (レス) id: 317f2047c2 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - いつき様 完結おめでとうございます(o^^o)影ながら読ませていただきましたが、すごくすごーく面白かったです(//∇//)ハラハラドキドキで最高でした!!これからも応援してますっ!(*^ω^*)素敵なお話をありがとうございました!! (2019年7月15日 12時) (レス) id: e16d743026 (このIDを非表示/違反報告)
いつき(プロフ) - ふぃさん» ありがとうふぃちゃんんん!!えへへ、いつも見てくれてありがとね。愛してるわよん!! (2019年7月13日 14時) (レス) id: 317f2047c2 (このIDを非表示/違反報告)
ふぃ(プロフ) - うわんおめでとういつちゃん!!!! (2019年7月13日 12時) (レス) id: 2a412b3300 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:いつき x他2人 | 作成日時:2019年6月24日 22時

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