440、中島裕翔 ページ19
「Aちゃん、知念と会ってきたんだよね?」
『うん…本当に約束取り付けてんだね…。』
「知念、ハイスペックだから。」
『その言葉で片付けられるのすごいね…。』
とりあえずちぃちゃんに言われた通り、ショッピングモールに行ったら本当に裕翔君が居た。
どうやら裕翔君もちぃちゃんに呼ばれたらしく、ここで待っててくれたみたい。
『というか、待たせちゃってごめんね?』
「いやいや、いいんだよ。此処を指定したのも実は俺だし。」
『え、そうなの?』
てっきりちぃちゃんが指定したのかと…。
「うん。ほら、前に俺と椿ちゃんとでAちゃんの服を選んだことあるでしょ?それは此処じゃないけど…似たような場所の方がいいかなって。」
確かに、裕翔君との思い出って言われると服を選んでもらったことが大きいかも…。
「さて、話が逸れるとこだったけど…。まずは1日早いけど誕生日おめでとう。」
『あ、ありがとうございます。』
「うん、それで…。まあ、何かしようとしてるのは想像つくよ。俺は応援することしかできないけど…それでも、Aちゃんの側にいると思っててくれると嬉しいな。」
『…裕翔君はさ、中学の頃ちぃちゃんと一緒に私のこと守ってくれてたよね。それは今もあまり変わらないかもしれないけど…私、本当に感謝してる。ありがとう、裕翔君。』
私の言葉に裕翔君は驚いたみたいだけど、すぐに微笑んで。
「…参ったなぁ、俺の方が勇気付けられてるみたい。でも、どういたしまして…って言いたいとこなんだけど、俺はなにもできてないから…。すごいのは、知念だよ。」
『そんなことないよ!ちぃちゃんは本当にすごいよ、でも…。私は裕翔君も同じくらいすごいと思ってるし、本当に、心から感謝してるから…!』
「…ありがとう、Aちゃん。Aちゃんがそんなに褒めてくれる俺のこと、例え自分でも貶したくないから…これ以上は謙遜するのはやめとく。」
『うん。裕翔君は素敵な人だから。そのままでいてね。』
そう言うと裕翔君は照れたように頬をかく。
そんな仕草すら様になるんだから…イケメンだ…。
「さて、時間も押し迫ってるし俺はこれくらいかな。…というかこれ以上Aちゃんといると誉め殺しされそうで怖い。」
『あはは、照れてる裕翔君見たいからやっちゃうかも。』
「はいはい、その前に圭人のとこ行ってくれると嬉しいな。」
『わかった。じゃあ、またね。裕翔君。』
手を振って、裕翔君とわかれた。
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作者名:さくらもち | 作成日時:2017年5月10日 18時