【小説版】政府未実装しか居ない本丸【刀剣乱舞募集企画】 (ページ19)

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第20話【小桜藤四郎】ページ19

演練開始の法螺貝がなった。
さっきまで仲良く話していた兄弟の間に明確な一線がひかれた。
兄弟とはいえ、今は敵。主のため、勝つのみ。

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久しぶりの演練。
相手にはいち兄がいる。
これは、自分が少しは成長したところを見せるチャンスだ！と思い、気合が入る。
それに、頑張って活躍すれば主が褒めてくれるし！頑張らなきゃね。

「ふっふっふ、例え小さい子でも容赦はしませんよ！」

兄、帆凪藤四郎の掛け声で、演練が始まる。

「いっくぞー！」

自分も、叫びながら自慢の足を使って敵陣に突っ込んでいく。

「そりゃあ！」

同じ短刀の愛染に切りかかる。
が、寸前のところでかわされ、あまりダメージを与えることが出来なかった。

…それからはお互いに、ダメージを与え与えられを何回か繰り返し。

演練は終了。
結果はこちらの部隊の勝利となった。
小桜は重症に近い中傷。短刀であまり刀装もつめず、比較的最近顕現された為、初期の方に来た刀にくらべ練度が低いのが原因だった。
こちらの部隊は中傷2人､中傷に近い軽傷1人と言う結果だった。

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演練が終わった後の控え室。

「いち兄！」

小桜は一期一振に抱きつきに行った。
もちろん後ろから帆凪も紅も追ってくる。

「ぼく、すこしは強くなってたでしょ？」

「あぁ、成長したな。小桜、頑張ってたね」

「えへへっ」

一期一振は小桜の頭を撫でながらそういう。
小桜も嬉しそうに目を細めて笑う。

「紅も帆凪も少し見ない間にほんとに立派になってたよ。お前達がなぜ戦に参加してるか分からないけど、ここで会えてほんとによかったよ。また会えるといいね。その時はまた強くなったお前達を見せてくれ」

そう言って、帆凪、紅、小桜を純に撫で、篠村に一礼してから一期一振は自分の主と仲間と共に立ち去って行った。

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