【佐々木と宮野】かっこいい先輩。【半澤】

前の席。 ページ3

白石side


「じゃ、風紀委員は白石な〜。」



そう言って風紀委員と書かれた下に俺の名前が書かれる。


なってしまった。


別になりたかった訳では無いし、追いかけたかった訳でも無い。


ただ、気になった。興味が湧いた。それだけ。



黒「なーんだ。風紀委員なったんじゃん。」

『偶々だよ。』



偶々だ。


偶々風紀委員をやりたい人が居なかっただけ。偶々俺が部活に入ってなかっただけ。


ただ、それだけ。




＿＿＿＿＿＿＿


黒羽side




白「お前は委員やらねぇんだな。」

『当たり前でしょ？僕の趣味の時間が無くなっちゃう。』

白「問題あるのか。」

『大有でしょ！！』



全く！白はなんにも分かってないなぁ！


腐男子にとって小説や漫画を読み漁る時間、本屋を物色する時間は食事の時間よりも大事なのに！！



『それに僕は半澤さんより先に帰っておかえりって言ってあげる義務があるんだよ！』



そう言った瞬間、確かに聞こえた。


前の席からボソボソと。



？「おかえりって、言うのもありだな。」



元々イケメンだから目をつけてたし、机に掛かっている鞄にはバスケットボールのキーホルダーが着いていた事から部活は予想できた。


バスケ部…美味しい…。


そんな彼の意味深発言。僕が聞き逃すわけない！！！



『君！寮に住んでる子？』

？「え、うん。」

『ほうほう。では君がおかえりを言いたい相手は男だな？』

？「うん。あと、君じゃなくて鍵浦。」

『鍵浦くんね。僕は黒羽だ。』



噂の(僕の中で)イケメンくんは鍵浦と言う名前だそうだ。


鍵浦くん。実に言い難いが、僕の中で知り合いを呼ぶ時は名字にくん付けと決まっているのでそのまま頑張る。



鍵「あ、ねぇ。」

『なに？』

鍵「黒羽のルームメイトって半澤さんなの？」

『ん？あぁ、寮長だから知ってるか。その通りだよ。』

鍵「ふぅーん。」

『き、鍵浦くんは？』

鍵「俺は平野さん。」



平野さん。それは、半澤さんからよく出る名前だった。


最初は半澤さんと平野さんがいい感じなのかと思っていたが、話を聞く限り半澤さんの平野さんへの対応は周りの友人となんら変わりなかった。


委員が一緒。それは確かにクラスで喋らない子よりは仲が良いかもしれないが、特別仲が良いとは言えなかった。



＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

鍵浦 昭(かぎうら あきら)

・イケメン
・黒羽の前の席
・寮住み
・1年

皆の恋事情。→←ルームメイト。

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