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Ep22 ページ5

「少女の独り言!」
そう宣言する。
ちゃんと走りながらでも発動した。良かった。
降谷さんの周りを、文字の羅列が包む。
「ごめんね!」
そう、軽く心の中で礼をして、走り出す。
死角に向かって走り出す。横目で文字の羅列が消えたのを確認し、物陰に入る。
「鏡花ちゃん!ストーップ!」
小さく、鏡花ちゃんに声を掛ける。
「…何?早くいかないと、爆発する。」
真剣な眼差しで、鏡花ちゃんが告げる。
大人だ。全くその通りなんだけど…
「よいしょ。」
鏡花ちゃんをひょいと抱きかかえた。
「お姉ちゃん!?」
驚いた声が響く。
「しっかり捉まってよね!」
前に体を倒し、さっきの二倍くらいの速さで走り始める。
私運動だけはできるんだよねぇ。

「ほーら見たまえ。鏡花ちゃん。もう入口だ。」
入口付近にたどりつき、私は少しスピードを緩めた。
ドヤ顔で、入り口を見る。
「待って。さっきの男がいる。」
鏡花ちゃんが私に抱きかかえられたまま、声を潜めて云った。
その視線の先には例の降谷さんが居た。
「出ていくのを待とう。」
まだ大丈夫な筈。そう信じて、少し身を潜める。

30秒ぐらい待って居た筈。
「そろそろ行こうか。」
ふぅ、と小さく息を吐き、走り出す準備をする。

と、その時だった。

ドォオン! と、下の方で、爆発した音がした。
「…不味い。」
そう冷や汗を流しながら、走り出した。
「お姉ちゃん!」
「大丈夫ー!嫁入り前の鏡花ちゃんに怪我一つさせてなるものかぁー!」
もうこんな状況じゃあ人はいない。
「あーもー何なんだよぉ!」
私解体されたくなかったのに!

ドォオン! すぐ後ろで爆発が起こった。
火花が飛んでくる。
「あーもー熱いあづい!!!」
そう叫びながら、外に飛び出す。
「あー解体ルートじゃん!」
鏡花ちゃんを死守したぞ…
私はやったぞ…
「上!早く走って!」
鏡花ちゃんの叫び声が聞こえた。

鉄柱が、上から落ちてきていた。

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藍梨(プロフ) - とても面白いですね! (2021年8月12日 19時) (レス) id: 42bd1ecc91 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鈴愛(れいあ) | 作成日時:2018年5月20日 18時

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