今はまだ叶わぬ恋 2【佐野玲於】

スウェット ページ36

.





A先にシャワー浴びる？って

さっきとは違う優しい顔に戻ってた。





ううん、玲於くん先に浴びていいよって言ったら、

浴びてくる〜って浴びに行ったの。





その間わたしは

玲於くんがシャワー浴びるの待ってた。





この後そういう雰囲気になるのかな？


って自意識過剰かもしれないけど、

そんなこと思っちゃって、1人で緊張してた。






そういうのはじめてだから。







ぜんぶはじめて。









でも、今こうしていられるのも幸せだなって。





きっと玲於くんのこと好きな女の子なんて

この世に沢山いるのに...

わたしもその中の1人だったのに...





運のおかげ？奇跡ってやつ？






現在、玲於くんの彼女...

になったのって1番自分がびっくりしてる。








ぼーっとソファの上で体育座りして

この後どうなるんだろうとかドキドキしてたら、






玲於「ん〜、、あがった」





ってバスタオルで髪くしゅくしゅして

上半身何にも着てないの...

思ってる以上に白くて筋肉ムキムキの腕





「うわっ、」




びっくりしちゃって咄嗟に両手で顔を隠した。



もう...心臓に悪いよ






玲於「なに、照れてんの」



「上着てよっ...」



玲於「照れてるA見ると襲いたくなるから、はやくシャワー浴びて？」




玲於くんと一緒にいれるなら襲われてもなんでもいいやって思った。





「は、、はいっ！」






立ち上がって、

走って洗面所に向かおうとしたら、

着替えがないって気付いたの。





どうしよう、借りるべき...？






玲於「何つったんてんの」



「着替えがなくて...」



玲於「これでしょ？はい、これ」



差し出したのは、玲於くんのスウェットだった。





「いいの...？」



玲於「うん、これ着て。貸すから。」



「ありがとう」



玲於「ん、」






玲於くん待たせるのは悪いから

超特急でシャワー浴びて

シャンプー...




シャンプー、使って良いかな、

玲於くん怒らないかな、

意を決してシャンプーのポンプを押した。




シャンプー出した瞬間、

玲於くんの匂いがして、

同じシャンプーだ、

玲於くんの匂いになれるって。

少し嬉しかった。





急いでシャワー浴びて、

脱衣所で玲於くんのスウェットを着た。





少しブカブカしてて、

そしてまた玲於くんの匂いに包まれた。

玲於くんに包まれてるような、






そんな特別な感覚。





.

素。→←はじめて

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す