今はまだ叶わぬ恋 2【佐野玲於】

気付いたんだ ページ17

.






街はクリスマスで道も混んでた

タクシーも捕まらない。

電車など使ったら流石に騒ぎになる

とにかく走るしかなかった。




表参道のイルミネーションはそこらへんのカップルと一緒にこれでもかってくらいキラキラしてた。







イルミネーションの下走るのってロマンチックっていうか、ティファニーのショートムービーなんて撮ったよなあ。そんなこと思い出した。






いまこんなに焦って、走ってること。

自分でもよくは分からなかった。




走っても走っても行きたい場所には着かない。




今は自分のスマホに表示されてる、Aからの不在着信を眺めてた。





また、Aを傷つけてしまった。

なんて、歩いてたらタクシーが捕まった。





車内に飛び乗って、行き先を秒で伝えて、1分1秒でも早く、お願いしますって言った。





俺なにしてんだろ


やっぱり夢中なんじゃん


好きなんじゃん






お釣りは要らないですって数千円渡して、早急にタクシーを出た。



俺が目の前にしたのは、
モダンで、今はクリスマスだからドライフラワーの装飾がしてある、キラキラしてる



Aがバイトしてる店だった。





ちょうど仕事が終わって、亜嵐くんと話す前、Aから電話が来てたんだ。




でも気付かなくて、つか、出られなくて







後でかけ直そうって思ってたけど


なかなかタイミング掴めなくて


そんなのも言い訳なのかもしれないけど







自分でやっと気付いたんだ。




なんで今まで気付かなかっんだろう






店のドアを開けて、明かりがついた店内に入る




カウンターにいた





「A...」




A「玲於くん...」





すげえびっくりしてんの、少し泣きそうな顔して。





Aに会ったの、何年ぶりくらいだろうってくらい久々に感じる






.
星マーク評価、コメントお願いしますm(__)m

フォンコール→←情けない

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す