ラムネの瓶に閉じ込められて。【青柳冬弥】 (ページ23)

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-舞台袖-

ついにライブ当日、冬弥は舞台裏で少しそわそわしていた。

その様子はメンバーにも伝わっているようで、

「…おい冬弥、どうしたんだよ。妙にそわそわして」

「青柳くん、緊張してる…？」

「あ！もしかして、例の彼女さん！？」

「あれはちげーって話になったろ」

「なんで彰人が否定するのよー」

「いいだろ別に」

と、口々に心配された。

「いや、緊張しているわけではないんだが…」

ちらりと冬弥はステージを覗く。

しかし冬弥が探している人物を一瞬で見つけられるはずもなく、諦めて冬弥は舞台袖に戻った。

「…やっぱ誰か探してるじゃん！」

「もしかして、親父さんか？」

「いや、そういう訳でもない」

「…あ！始まるよ杏ちゃん！」

「ありがとこはね！…ま、冬弥の後でゆっくり話は聞くとして！今はこのハコ、最高に沸かせよ！」

「当たり前だろ。行くぞ冬弥」

「ああ」

-ライブハウス-

「わ、すごい人…」

まだイベントが始まっていないにも関わらず、ライブハウスの中は既に熱気で包まれていた。

「結局後ろの方になっちゃったけど、思ったよりステージ見えるしいっか…」

開始を待っていると、隣から話し声が聞こえてきた。

「…今回はEVERと、お、Vivid BAD SQUADもいる！」

「あーあいつらか。STAY GOLDは散々だったって話聞いたぞ？」

「いやーでもその後もちょこちょこイベント出てるけど、あいつらすげぇよ。やっぱRAD WEEKENDを超えるって言ってるだけはあるって！」

「へー。ま、俺はEVER目当てだからなんでもいいけど」

「(えばー…？びびっと…？らっど…？)」

Aは聞いた事の無い名前ばかりに頭に疑問符を浮かべていた。