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「…そんなに気にしてくれていたのか」


「うん。めっちゃ不安だったよ!でもよかった〜。怒ってる訳じゃなくて」


安心したのか、力が抜けた様に笑うAを見て、冬弥はクスリと小さく笑った。


「えっ、私の顔おかしかった!?」


慌てて顔を手で抑えるAに、冬弥はさらにクスクスと笑う。


先程まで悩んでいたのが嘘の様に気持ちが軽い。


Aと話したからだろうか。


気が緩み、思わず冬弥は零した。


「いや、可愛いなと…」


その言葉に対してAから何も返事が無いことに焦った冬弥が雪の顔を見ると、


「え、っと、その…」


Aは顔を赤く染めていた。


「…!」


冬弥はAの反応に、自分がとんでもない事を言った事に気がついた。


「(な、何を言っているんだ俺は…)」


無意識に"可愛い"と言っていた自分に驚く。


「もー、冗談は程々にしてよ…」


慌てる冬弥を見て、Aは照れた様な、少し幼い笑顔になる。


「…でも、ありがと」


そんなAの笑顔を見て、冬弥は自分の顔が熱くなっていくのが分かった。


冬弥は手の甲で口元を隠し、顔を背ける。


窓から入ってきた夏の湿っぽく、ぬるい風が今は冷たく感じた。


顔は、依然と熱いままだ。

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作者名:レノ | 作成日時:2022年5月7日 23時

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