賑やかな委員長決め 其の六 ページ32
朝礼が終わり、授業が始まる。
相澤は最初に爆豪と緑谷に説教のようなものをした後、委員長決めというものを始めた。
ヒーロォ科の学級委員長という役割は人気があるようで、殆ど全員が手を挙げていた。
「お前はなりたくないのか。」
貴「…貴様は確か轟だったか。」
轟「あぁ、それよりお前はいいのか？学級委員長に立候補しなくて。」
貴「僕は学級委員長などに興味はない。貴様こそ立候補しないのか。」
轟「俺も立候補しなくていい。」
おかしな奴だ。聞いてきた本人にも立候補の意思がないとは。まぁいいが。
そのまま委員長決めは進められ、最終的に委員長は緑谷、副委員長は八百万に決定した。
＿＿＿＿＿＿
午前の授業を終え、食堂へ向かう。
途中で再び女子達に絡まれたが適当に躱しておいた。
あくまでも推測に過ぎないが、死柄木はおそらく
芦戸らが死柄木の正体に気付くかは分からないが、敵と通じているなどという要らぬ詮索はされたくなかった。
昼餉を受け取り窓際の席に座る。今日はざる蕎麦を食することにした。
一人で黙々と蕎麦を口に運んでいると卓上に影が落ちた。
轟「ここ座ってもいいか？」
貴「轟か…好きにするがいい…」
轟「あぁ。」
目の前の席に轟が座ったが特に何を話すでもなく蕎麦を口に運ぶ。
ふと視線を感じ、蕎麦に向けていた目線を上に上げると轟がこちらを見ていた。
貴「何か言いたいことでもあるのか？そのように見られていると食べにくい。」
轟「いや、食ってるものが同じだったから気になってな。」
確かに僕も轟も食しているのは同じざる蕎麦だった。
貴「…貴様は蕎麦が好きなのか？」
轟「温かくねぇ蕎麦が好きだ。芥川はどうなんだ？」
貴「僕は無花果が好きだ。」
そんな他愛のない会話をしつつ食事を終えると、突如けたたましい警報音が鳴り響いた。
平常心を失い、我先にと出入口を目指す生徒達。こんな奴らがヒーロォ志望だなんて聞いて呆れる。
押し寄せる生徒の波で轟とは逸れてしまったため、人の少ない出入口から離れた場所へ移動する。
何気なく窓から外を見ると報道陣が詰め寄っていた。そしてその影に、死柄木の姿を見つけた。
死柄木も此方に気付いたようで、悪戯の成功した子供のようにヘラリと笑いながら手を振ってきた。
手を振り返しながら、この騒ぎは十中八九、死柄木の仕業だと確信した。
同時に、これから何かが起こる。
そんな予感がした。
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十七夜(プロフ) - お答えします。主人公の芥川妹は文ストの世界から来たいわば転生者です。文ストでは少し難しい漢字や言い回しをするのと、転生者として他のキャラクターと違いを出そうと思ったからです。これからもよろしくお願いします。 (2019年5月11日 9時) (
レス) id: 71ca1b1b4e (このIDを非表示/違反報告)
優(プロフ) - はじめまして！この作品すごく私好みの作品です！一つ質問ですがヒーローをヒーロォと書いているのはなぜですか？ (2019年5月11日 2時) (レス) id: 1a55ee5e7b (このIDを非表示/違反報告)
十七夜(プロフ) - ありがとうございます！楽しんで頂けるように、これからも頑張って更新していきます！ (2019年5月6日 19時) (レス) id: 71ca1b1b4e (このIDを非表示/違反報告)
鶴(プロフ) - 初めて見たんですが、とっても面白いです！文ストもヒロアカも好きな、自分にとってはもうご褒美としか、言いようがないです！ありがとうございます。更新がんばってください！応援しています！ (2019年5月6日 17時) (レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)
十七夜(プロフ) - 雫さん» 応援ありがとうございます！一人称がやつがれな無自覚系男装女子が書いてみたかったのです。これからもよろしくお願いします！ (2019年5月1日 18時) (レス) id: 71ca1b1b4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：十七夜 | 作成日時：2018年11月10日 17時
