或る戦闘訓練 其の五 ページ23
戦闘訓練が開始した。
前世で散々戦場を巡った僕にとって、入学したての此奴らの戦闘など児戯に等しい。
よってモニタールームの隅に座って僕の番がくるのを待っていた。
最初は飯田と爆豪組、緑谷と麗日組の対戦だった。
結果は緑谷と麗日組の勝利。
完璧な八百万の講評が見事だった。
第二戦は葉隠が戦うようだ。
…見えないとはいえ女子が公衆の面前で裸になるのはどうかと思う。
貴「…！！」
突然建物が凍りついた。
どうやらあの半分頭の個性らしい。
モニタールームが一気に冷気で満たされ、寒さに身体が震える。
不味いな…あまり身体が冷えると咳が酷くなるのだが…
ｵｰﾙﾏｲﾄ「仲間を巻き込まず核兵器にもダメージを与えず尚且つ、敵も弱体化！」
「最強じゃねェか！！」
貴「……っくしゅん！」
ｵｰﾙﾏｲﾄ「……」
「「「「………」」」」
やってしまった。
半分頭の個性を目の当たりにして静まり返った空間に響く僕のくしゃみ。
いたたまれなさが僕を襲う。
スッ
貴「！」
蛙「仕方ないわ、芥川ちゃん。とっても寒いもの。私も寒いのは苦手なのよ、くっついてて良いかしら？」
貴「あ、嗚呼。構わぬ。」
八「ブランケットを作りましたわ！お二人共、これを使ってください！」
両隣りに梅雨と八百万がくっついている。先程より暖かくなってきたようだ。
「くっそー羨ましいぜ芥川のヤロー…！！！」
あの小さいのは放っておこう。
＿＿＿＿＿＿
全ての組の戦闘が終了し、次はいよいよ僕の番だ。
ｵｰﾙﾏｲﾄ「芥川くん、役割の事なんだが、せっかくの訓練だ。君がヒーローをしたまえ！！いいかな？」
貴「僕は構わぬ。」
ｵｰﾙﾏｲﾄ「オーケー決まりだ！じゃあ芥川くん、5分後にビルに入って来てくれ！」
そう言い残してオールマイトはビルの中に入っていった。
貴「フゥ…」
胸に手を当て、呼吸を整える。
思い出せ、前世の経験を。
織田との修行を。
芦「A…危なくなったらすぐ逃げるんだよ！」
飯「オールマイトも気をつけてくださるだろうが、念のために言っておくぞ！無理だと判断したらすぐ降参するんだ！」
貴「否、問題はない。僕は勝つまでだ。」
そろそろ五分が経つ。
高鳴る鼓動と戦意を抑えつつ、僕は建物へと向かうのだった。
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十七夜(プロフ) - お答えします。主人公の芥川妹は文ストの世界から来たいわば転生者です。文ストでは少し難しい漢字や言い回しをするのと、転生者として他のキャラクターと違いを出そうと思ったからです。これからもよろしくお願いします。 (2019年5月11日 9時) (
レス) id: 71ca1b1b4e (このIDを非表示/違反報告)
優(プロフ) - はじめまして！この作品すごく私好みの作品です！一つ質問ですがヒーローをヒーロォと書いているのはなぜですか？ (2019年5月11日 2時) (レス) id: 1a55ee5e7b (このIDを非表示/違反報告)
十七夜(プロフ) - ありがとうございます！楽しんで頂けるように、これからも頑張って更新していきます！ (2019年5月6日 19時) (レス) id: 71ca1b1b4e (このIDを非表示/違反報告)
鶴(プロフ) - 初めて見たんですが、とっても面白いです！文ストもヒロアカも好きな、自分にとってはもうご褒美としか、言いようがないです！ありがとうございます。更新がんばってください！応援しています！ (2019年5月6日 17時) (レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)
十七夜(プロフ) - 雫さん» 応援ありがとうございます！一人称がやつがれな無自覚系男装女子が書いてみたかったのです。これからもよろしくお願いします！ (2019年5月1日 18時) (レス) id: 71ca1b1b4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：十七夜 | 作成日時：2018年11月10日 17時
