46話 次の勧誘 ページ46
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「Aは、その左目を使った呪具を
完全に自分のものにしたい?」
「自分のものに…」
復唱し、左目あたりを左手でそっと触れた
自分のものにするということは、
私が極限まで怒り、恐怖に満ち溢れても、呪具の暴走を阻止できるようになり、
そして自分が使いたい時に使えるようにする
ということだ
「言っておくけど、呪いたちがその呪具を知っていたら間違いなくAの左目を抜き取りに来るし、
襲われる確率も高くなる」
「…!」
「だって、呪いたちから見ればそれを使われたら
厄介だもん」
確かに、視覚を操られるのは厄介だろう
一歩でも間違えれば呪いに取り込まれる
呪いたちに襲われる可能性が高くなる
____それでも私は、自分で決めた生き方を
自分で否定したりしない
「自分のものにしたいです。
私は、自分のできることを全うしてから死ぬと
ずっと前に決めています。だから、できることが
増えるのは私にとってプラスです」
「…呪いに取り込まれて自分が呪いになるかも
しれないのに?今まで以上に呪いに襲われるかも
しれないのに?」
五条先生の問いかけに、ベッドから身体を起こし、
隣にいる先生を真っ直ぐ見て宣言する
「呪いになる前に、私は私を殺します。
襲われたとしても私はその呪いを祓うために
全力を尽くします」
「! そう、分かった。ならこれからこの五条先生が
訓練をしてあげよう!」
「………ありがとうございます」
「え、なにその間……まあいいや。
次に約束の話ね」
「っ…なんですか」
わざわざ目隠しを外し、髪を下ろし両目で
五条先生が横になっている私の顔に近づいてくる
なに、本当に嫌な予感しかしない
「一つ、左目のことは他言しないこと
二つ、左目の呪具は僕がいないところで
使わないこと」
「……二つ目の約束は____っ?!」
口を開いた時、あと少しでも動けば額と額が付く
という距離で、五条先生は私の唇にに今度はしっかり
人差し指を当てている
「しーっ、ちょっとお口チャックしててね」
「…………」
黙って従わざるをえなかった
「ま、Aならそう言うと思ってたよ
だから僕は考えた」
「………?」
"何をですか"と聞きたいが、指が当たっていて
口が開けない
「転入勧誘が終わって暇になっちゃったから、
今度は恋人勧誘しようかなって」
「…………」
何言ってるのこの人
47話 「遊びで言っているわけじゃない」→←45話 先生との約束と話
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えむむ(プロフ) - あいりさん» あいりさんはじめまして!コメントありがとうございます!!そう言って頂けるととても嬉しいです!頑張ります! (2020年11月28日 21時) (レス) id: 2134a4f440 (このIDを非表示/違反報告)
えむむ(プロフ) - さわりにゃんこさん» さわりにゃんこさんコメントありがとうございます!!本当ですか!嬉しいです、、、そうですね!私も一年ズ、二年ズに夢主を絡ませたいです! (2020年11月28日 21時) (レス) id: 2134a4f440 (このIDを非表示/違反報告)
えむむ(プロフ) - シノンさん» シノンさんコメントありがとうございます!そう言って頂けるとモチベが上がります!更新頑張ります! (2020年11月28日 21時) (レス) id: 2134a4f440 (このIDを非表示/違反報告)
あいり(プロフ) - 初めまして!いつも通知がきて嬉しく読んでます!!勧誘成功してからのお話もとっても読みたいです!! (2020年11月28日 18時) (レス) id: 209cc63d47 (このIDを非表示/違反報告)
さわりにゃんこ(プロフ) - いつも通知が来るたびワクワクしながら読んでます。続編は読んでみたいですね!五条先生との絡みもですが1年ズ以外にも2年ズとかとの絡みも気になるので! (2020年11月28日 18時) (レス) id: a346737382 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:えむむ | 作者ホームページ:http://uranai
作成日時:2020年11月23日 19時