転 入 勧 誘 されてます【呪術廻戦】

40話　『あの時と同じように』 ページ40

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透見は戦闘不能状態、宿儺は
透見を殺さないと言っているが、百パーセント
信じられない

ここで俺が殺されたら透見に
なにをするか分からない





俺は、あの時の虎杖を助けたあの時と同じように



透見も助ける




＿＿＿＿『じゃあなんで俺は助けたんだよ！！』


＿＿＿＿『自分のできることをやりきって死ぬのなら私は別に死んでもいいって思ってるから』


＿＿＿＿『誰かを呪う暇があったら大切な人の
ことを考えていたいの』




脳裏に虎杖、透見、津美紀の三人の言葉が
浮かんだ


疑う余地のない善人だった
誰よりも幸せになるべき人だった
それでも津美紀は呪われた


自分の生き方をはっきり示し、行動に
移すことができる人だ
透見(アイツ)は自分の意思や感情を殺す人だ

見て分かるほど宿儺に怯えていた
なのに、人質にされそうな虎杖を庇った


俺は、ただ見ているだけだったというのに








俺の性別も知らず"恵"なんて名前を付けた父親は

今も何処かでのうのうと生きている




因果応報は全自動ではない


悪人は法の下で初めて裁かれる




呪術師はそんな"報い"の歯車の一つだ



少しでも多くの善人が平等を享受出来る様に



俺は不平等に人を助ける＿＿＿＿





「いい、いいぞ
命を燃やすのはこれからだったわけだ魅せてみろ！！伏黒恵！！」


目の前にいる宿儺は俺に向かって叫ぶように
そう言った



しかし、その瞬間＿＿＿＿





「！」


俺の顔の真横を通り過ぎたのは、
見覚えのある紅色の鞭だった

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