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月恋 第147話 「沸騰石プリーズミー」 ページ5

体が熱いのに何だか寒い、息が苦しくて上手く酸素が肺に入っていかない、頭がガンガン割れるように痛む。

背中にベッタリ汗をかいて気持ちが悪い。そのせいだろうか、喉がカラカラに渇いて目が覚めた。

朦朧とする意識の中、ぼやけてはっきりと見えない私の視界に何故だろうか、ニコニコ笑顔でマンドラゴラを冷蔵庫の中に仕舞おうとする隼兄の姿が写ったのである。

つい先日、共有ルームの冷蔵庫の中に隼兄がマンドラゴラエキスを入れて海さんに怒られていたことを思い出す。

今度はマンドラゴラ本体を入れるのか。夜さんが薩摩芋と間違えて料理してしまいそうだって、止めろよ私!

「隼兄、紛らわしいからマンドラゴラは冷蔵庫に入れないでー!!」

私は隼兄を止めるべく、思わず叫びながら飛び起きた。

「えっと………隼さん?」

「マンドラゴラ?」

「A………」

そして激しく後悔した。

そこに居たのはマンドラゴラを手にした隼兄ではなく、始さんの親戚であり、Flunaの麗しき女王様でありリーダーである花園 雪さん。

雪さんの隣にはFlunaのムードメーカー、元気で明るい笑顔が特徴の兎川 千桜さん。

また千桜さんの隣に居るのは私の叫びを聞き、何とも言えない微妙で複雑そうな表情を浮かべた海さんである。

どうやら隼兄は熱におかされて見えた幻だったみたいだ。

「え、いや、あの………すみません、幻覚だったみたいです」

目が覚めて飛び起きたらまさかのまさか、大好きなFlunaのメンバー、雪さんと千桜さんが居た嬉しさと、変な叫びを聞かれてしまった恥ずかしさが同時に私を襲う。

そのせいか、只でさえ高い熱が更に上がった気がした。

何故、雪さんと千桜さんが此処に居るのか、さっきまで撮影現場に居た筈なのに何故自室のベッドで寝ているのか、何故、制服が寝間着に替わっているのだろうか。

聞きたいことが沢山あると言うのに、頭が回らずすっと言葉が出てこない。

それだけでなく、身体中の血液がぶくぶくと泡を立てて沸騰しそうなほど熱くなっていく。

――――誰か私の体に沸騰石を投入してください。

月恋 第148話 「心に沁みる」→←月恋 第146話 「図星」



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櫻餅(プロフ) - ♯鈴音色♭さん» コメント有難う御座います!お話だけでなく夢主までも好きだと言って頂けて嬉しい限りです。また少しずつですが更新していきたいと思っておりますので、続編も宜しくお願い致します! (2018年11月5日 18時) (レス) id: c0a9d4f092 (このIDを非表示/違反報告)
♯鈴音色♭(プロフ) - 桜餅さんおかえりなさいです! このお話も主人公ちゃんも大好きなので、続編お待ちしています!! (2018年11月5日 17時) (レス) id: b160fc2e68 (このIDを非表示/違反報告)
櫻餅(プロフ) - 深海さん» 返信が遅くなってしまい申し訳無いです。朏さんとのお話は自分も楽しく書いていたので、そう言って頂けて大変嬉しい限りです。中々更新が最近出来ていませんが頑張って行きたいと思います。コメント有難う御座いましたm(__)m (2018年8月27日 20時) (レス) id: fb6a326e77 (このIDを非表示/違反報告)
深海(プロフ) - 読んでいてとても楽しくなりました。特に朏さんの辺りの話が好きです。これからも楽しみにしています、更新頑張ってください。 (2018年8月25日 0時) (レス) id: 5947186a26 (このIDを非表示/違反報告)
ピヨコ - 丁寧に教えてくださって有難うございます。成程、私も試してみます。これからも頑張って下さい。応援しています。 (2018年8月4日 9時) (レス) id: 0464d791fc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:櫻餅 | 作成日時:2018年4月15日 23時

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