ウラオモテカノジョ〜あざとい女の子はきらいですか？〜【1】

訳ありな僕らのぶっちゃけラジオ！ ページ48

「皆さんこんばんはー！内田 真礼です！」
「こんばんは！弟の内田雄馬です！」
「今週も始まりました、訳ありな僕らのぶっちゃけラジオ！」
「いえーい！」

なんやかんや言いながらも、とうとう始まってしまったラジオ番組。

「さて、今回のゲストはこちらのお二方でーす！」

真礼さんの合図とともに、梅原さんと声を揃えて挨拶をしてから自己紹介。

「西園寺 力斗役の梅原裕一郎です。よろしくお願いしまーす」
「山井 麗役の三ヶ井 Aと申します。よろしくお願い致します！」

雄馬さんに、私の挨拶が固いと突っ込まれはしたものの、その後は緩やかに、トラブルもなくラジオは無事に進んでいった。だがしかし、後半までやって来たところで問題が発生したのである。それは、このラジオ番組の名物であるぶっちゃけ恋愛質問コーナーのときだ。

これは、スタッフ側から提示された恋愛絡みのお題に沿ってそれぞれトークをしていくというコーナーなのだが、今回のお題がなんと「初恋」だったのである。

ぶっちゃけトークのため、皆さん、マネージャーさんの許可は一応取りつつではあるもののけっこうギリギリのラインをせめて初恋がいつだったかを教えてくれたのだ。

それを聞きながら、これは私もぶっちゃけて言ってもいいものなのか？と私は大いに迷った。

実を言うと、私の初恋は小学1年生のとき。初共演を果たした同業者の方なのである。

ちらり、ブースの外から様子を見守ってくれているマネージャーの最上さんに助けを求める視線を送ればなんと、めちゃめちゃ良い笑顔でOKサインが出てしまった。

「え、じゃあAちゃんは？」

興味津々に真礼さんに問われて、

「ミケちゃんの場合は芸歴が長いから、もしかしたら俺らも知ってる人かもしれないんだよね？」

雄馬さんに図星を突かれて、

「そう、ですね……同業者の方でした」

私もさすがに覚悟を決めた。

「まじか」

小さく驚きの声をあげる梅原さんをよそに、私は自分でも分かるくらい顔を真っ赤にしながらぶっちゃけた。

「大変言いにくいのですが、初恋は中村 悠一さんでしたね……」
「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇえっ？！」

その日、今日一番の真礼さんの絶叫が響いたのであった。

Twitter8→←それは少しだけ、緊張がやわらいだ瞬間だった。

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