疲れていると、脳みその回転が遅くなる。 ページ28
今、私は猛烈に疲れている。
6月上旬。
梅雨入りし、じめじめした空気が辺りを漂う季節になり、心なしか自分の纏う空気も湿気が混じっているような気がしてならない今日この頃。
現在、取っている講義の教授が厳しい上に、よくレポート課題を出す人で。そのどっさり出されたレポート課題と仕事に追われ、私の精神は死んでいた。
久しぶりの晴れの日だというのに、雨の日とさして変わらずどんよりとした空気を纏う私。
何をするにしてもレポートのことが頭から離れなくて。仕事にも集中できそうになかった。
流石にこのままではいけないと危機感を覚えて休憩時間を使って外に出てみるも、やはり気分は変わらず。
どんより、頭に雨雲を引っ付けながら近くのコンビニへとお昼ご飯を買いに入れば、
「あ!」
「あ……」
今、現在、絶賛共演中の鈴木崚汰くんがいた。
鈴木崚汰くんは3つほど年上の後輩であり、「かぐや様は告らせたい」で共演したこともある人だ。
例のアニメで関わることが多く、すっかり鈴木くんになついた私は、コンビニで彼の顔を見るなりててててっと小走りで近づき、そして――――
「アイス」
年上の後輩にアイスをねだってみた。
「第一声目でまさかのそれ?!」
鈴木くん的にはやはり納得がいかなかったらしい。物凄く嫌そうな顔をされてしまったが、私はめげなかった。
「アイス」
「いや、」
「アイス」
「なんで、」
「アイス」
「俺が、」
「アイス」
「お前に買わなきゃ、」
「アイス」
「ええいっ!しつこいわ!!!」
めげずにアイスアイスと連呼すれば、鈴木くんが先に折れてくれた。
180人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
リンリン(プロフ) - オチは1番か3番希望です (2022年5月19日 16時) (レス) @page46 id: 68dd5d6199 (このIDを非表示/違反報告)
櫻餅(プロフ) - アカリさん» かしこまりました。少々お待ちいただけると嬉しいです。 (2021年12月18日 12時) (レス) id: c0a9d4f092 (このIDを非表示/違反報告)
櫻餅(プロフ) - ジェラートさん» ありがとうございます。参考にさせていただきます。 (2021年12月18日 12時) (レス) id: c0a9d4f092 (このIDを非表示/違反報告)
アカリ(プロフ) - 石i川i界i人さんとの絡みが見たいです (2021年12月11日 13時) (レス) id: 2ff7c7d1e3 (このIDを非表示/違反報告)
ジェラート(プロフ) - オチは2希望です (2021年12月5日 21時) (レス) id: 9bd892b1c6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:櫻餅 | 作成日時:2021年10月18日 9時