ウラオモテカノジョ～あざとい女の子はきらいですか？～【1】 (ページ12)

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※深夜だよ！若手声優大集合ラジオ！1 ページ12

※深夜だよ！若手声優大集合！というラジオ番組の収録にて。パーソナリティーを務めている俺、榎木淳弥は今回のふつおたを読み上げた。

「えー、榎木くん、西山くん、梅原くん、内田くん、こんばんは！」

「「こんばんはー」」

本日集まってくれたゲストたちが声を揃え、大変良きお声で挨拶を返してからおたよりの続きを読んでいく。

「皆さんと仲の良い男性声優さんのお話はよく聞くのですが、女性声優さんとのお話はあまり聞けないため気になって夜しか眠れません。皆さんと特に仲の良い女性声優さんは誰ですか？」

なんとも答えにくい質問に、みんな少しだけ考え込む。

なんと言っても、今日集まってもらったゲストは女性人気の高い声優ばかりなのである。ここで下手な回答をすれば炎上待ったなし。自分は勿論のこと、名前を出したお相手様にも迷惑をかけることになってしまうのだ。いやはや、恐ろしいものである。

折角のラジオ番組で沈黙を作るわけにはいかず。取り敢えず、言えそうな人だけ言ってもらうことにしたもののやはり答えはNO。

上手くはぐらかすか、特に仲良い人はいま思い付かないです……と答えていく面々。それでは、このおたよりを送ってきてくれたリスナーさんがなんとなく可哀想だと思い、俺は口を開いた。

そう、俺は知っているのだ。ここで名前を出してもおそらく炎上しないであろう女の子のことを……！

「俺はね、いるよ」
「え？！」
「まじか……！」
「え、だれだれ？」

内田くん、梅原くん、西山くん、それぞれがこいつマジかよという表情を浮かべるなか、俺は空気を読まずして告げたのであった。

「三ヶ井 Aちゃん」
「はっ？！」
「は？」
「は？」

西山くんが座っていた椅子から飛び上がり、オーバーリアクションで驚くなか、内田くんと梅原くんのガチトーンでの、は？がすごく怖かった。目つきも怖かった。

前々から、ミケちゃんと仲良くなりたいとは二人から聞いていたけれど、これはかなりガチのやつであると察した。