【w.r.w.r.d】甘々【短編集】

キスを避けてしまった ページ26

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・gr「.....ん、駄目なのか？」
彼に書類を提出し、自室へと帰ろうとすると手招きをされます。不思議そうな顔をしながら彼の側へと行けば、近づいてくる彼の綺麗な顔。これからされる行為を察すれば恥ずかしさから横を向いてしまい、そのせいで唇ではなく頬へとキスの位置が変わってしまいます。彼が不満そうに口を尖らせるため嫌じゃないけど恥ずかしくて、と小さく呟けば「キスなんて何回もしてるだろう？」と何時までも初々しい貴女にくつくつ笑を零します。顔を赤くさせ、からかわないで、と言おうとするも今度こそ彼は貴女の唇に口付けをしました。

・tn「っ、すまん.....。アカンかったか？」
彼の部屋でゆったりとした時間を過ごしていると彼の紅い瞳に捕まります。熱っぽいその視線に動けなくなるもキスされる直前で自分の口の前に手を出してしまいます。そんなことをしてしまっては彼は少し傷ついた顔をし直ぐに謝ります。貴女は恥ずかしかっただけなんです、と慌てながら言うと彼はほっとした様に息を吐きます。「嫌ではないんやな？」と確認を取った彼に頷けば、邪魔された貴女の手や額、頬、鼻先、耳と色んなところに口づけされます。いちいち肩を跳ねさせる貴女に勿論、唇にもキスを落とせば愛おしそうに「ほんま可愛ええなぁ。」と。

・mn「むぅ、Aちゃんは俺の事、嫌いなん？」
たまたま廊下で会った彼と話しながら歩いていた貴女。彼の執務室前に着けば、また後で、と離れようとするも腕を引かれ彼の部屋へと連れられます。驚いた貴女が彼を見るとふわふわとした柔らかな笑みを浮かべており、その顔が近づいてくれば思わず後ずさってしまいます。彼がその分距離を詰めてキスをしようとするも恥ずかしさからか顔を逸らし逃げてしまいます。わざとらしく彼は頬を膨らませ、貴女をじっと見つめながら自分のことが嫌いなのか、と答えが分かりきっている質問をしてきます。そんなことない、と口を開けば、満足そうな表情をし、避けられないように両頬に手を添えた彼はリップ音を立てキスをしました。



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