【w.r.w.r.d】甘々【短編集】

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・sh「なぁ、顔色悪いけど大丈夫なん？」
数日間、寝つきが悪くほとんど眠れていない貴女は彼からそう指摘されます。心配そうに顔を覗き込む彼に笑みをみせ大丈夫だと伝えようとするもその言葉は呼吸の乱れにより遮られます。驚いた彼が「どうしたんや！」と声を上げるも答えることが出来ない貴女。彼はたどたどしい手つきで背中を撫でてくれます。落ち着いてきた貴女が心配かけてごめん、と言えば彼は泣きそうな表情で「俺、そんなに頼りない？」と貴女の頬を両手で挟み込み瞳をじっと見つめます。そんなことない、と直ぐに返せば「なら、もっと頼ってや」と告げられます。手始めにと彼に今日は寝るまでそばにいて欲しいと甘えれば勿論、彼は応えてくれます。

・rb「......っ、A！？ちょ、落ち着きぃや。」
廊下を歩いていると息苦しさを感じた貴女は口元を抑えその場に蹲ります。このままではいけないと必死に抑え込もうとするも逆効果で酷くなっていくばかりです。そんな時、名を呼ばれ顔を上げると涙で滲んで分かりづらいが捲れた雑面から目を見開き驚いた表情を覗かせている彼と視線が合います。背はそんなに変わらないのに関わらず、がっしりとした彼の腕に引き寄せられそのまま抱きしめられれば柔らかな声色で「だぁいじょうぶや。」とまるで小さな子に言い聞かせるように語りかけられます。少しずつ治まってくればまず始めに謝る貴女。彼は「謝らんでええ。辛い時はすぐ呼んでな？」と頭を撫でながら言ってくれます。心配症の彼は後日、貴女にインカムをプレゼントしてくれます。

・em「誰もAさんの事を必要ないなんて思ってないですよ。」
仕事でミスをしてしまい自信をなくしてしまった貴女は彼に自分がいない方が良い、と悩んでいる事を打ち明けます。彼は直ぐにそう貴女に伝えるも素直に受け止められず、そんな自分に更に自己嫌悪もし涙が溢れてきます。大粒の涙を零しながらしゃくり上げ上手く呼吸が出来ない貴女に彼は背中を撫でてくれます。それでもパニック状態の貴女に彼は優しい眼差しで見詰めると「Aさん、俺の事を見て。」と。何とか視線を合わせると、「そや、そのままゆっくり息を吐いてください。」と呼吸のペースを誘導してくれます。彼の言葉に従っているとやっと落ち着き取り戻していき、お礼をそっと述べます。安堵した表情を浮かべた彼は「いいんですよ。」と美味しい紅茶を淹れてくれるでしょう。



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