【twst】 TIME OVER -第一節-Ⅱ【逆トリップ】【男夢主】 (ページ17)

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行先エンザイリー！！📚 ページ17

8日目

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Aside.

まさかここに来た経緯が夢に出るとはな……そう思って俺は立ち上がる。
その時の俺はこんな風に王になるだんて思ってもいなかっただろう。

『今日は何するかな……ってあそこ行かなきゃじゃねーか。』

アイツ等には命に関わる事は話すと言った筈だ。だからこれも伝えないとなと思ったが俺は不意に夢の事を思い出してしまった。

このまま伝えてもいいのか、また同じことを繰り返すのか、と。

『違う……違うんだ。これは両者が了承している。大丈夫……大丈夫……』

そう言うけども俺の不安は消えない。そして一生消える事はない。

けれどそれは1人で持つものではないと教わったじゃないか。俺にはあいつ等が居る。お節介なあいつ等が。だから大丈夫だ。俺は1人じゃない。

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ユウside.

時を止めてと思った事はあるだろうか。

好きな事をしている時、名残惜しい時……1度は思った事のある人の方が多いと思う。だけれども時は刻一刻と迫っていく。

私はまだ選択の答えを出せない。先輩に迷惑を掛けないようにしなくちゃと思うから余計迷う。

『い……ユウ！』
「え……ってA先輩ですか。ビックリしましたよぉ～。」
『……』

A先輩から声を掛けられて動揺してしまい咄嗟に嘘をついてしまう。お願い、言わないで。
けれどそんな事でA先輩を止めれるわけがなく、A先輩は私の腕を引いて自分の腕の中におさめた。

『ベンの魔法、忘れたのか。"悟り"だぞ。アイツの相手してきたら心の乱れ程度なら痛いくらい分かる。』
「……」
『お前が辛い思いしてるのは知ってる。分かるような嘘つくな。あっちの世界ではもっと明るかっただろ。悩んでんのも分かるんだよ。……もっと頼れ、バカ。』

そういう所だよ、A先輩。治安が悪そうに見えてでも優しくて。そんな感じだから皆に好かれるんだよ。どっちがバカよ、もっと自覚持ってよ。

『辛い選択を任せてるのは分かってる。けどお前の選択を知りたい。お前の意見を尊重したいんだ。』
「……せんぱ……」
『……言って無かった事がある。ユウ、お前は日本にここから直接帰れる。』

そう言った先輩に動揺して先輩を押してしまう。けれどA先輩は止めることは無かった。むしろ私の手を握って体制を整えてくれた。

『お前が辛いのは分かる。でもお前に託したい。だから』

そう言ってA先輩は私に告げた。

どうか、ここを選ばないでくれ