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いつも先輩がする作業なんやけど『そろそろ大倉も覚えたほうがいい。』とチーフ命令で下の病院の植物入れ替えをすることになった。
いや、行きたくない！なんて言えるわけない。
必要な植物を車に積んでほんの2分のドライブ。
ヒモ生活の時に『身分証明になるから！』って、家主命令で免許を取得しているんですよ、実は。
金は相手に払ってもらいましたけど。
運転したで？
でも、その車が高級車。
運転怖い言うて助手席大好きになって怒られたんやけどね。
『役立たず！』って、大激怒されたけど、車ぶつけたり擦ったらもっと激怒するに決まってるねん。
あぁぁぁぁ、ペーパーくんだからこの2分のドライブですらドキドキタイムなんやけど。
無事に裏の駐車場に止めてから台車に植物を乗せていく。
何度か先輩と一緒に来ているからどこを取り換えるとかは把握しているし、カンペももらっているからええんやけどね……なんでこういうときに限って……
「忠義くん!!!」
丸山さんが職員通用口におるん？
むっちゃダッシュで台車のところまできて「手伝います。」とか、なにを言ってるのこの人。
「手伝わなくていいですから、これ俺の仕事です。」
「大丈夫です、交換と同時に病院案内できますし。」
割引価格で利用する予定もないですから、丸山さん！
台車押すの自らやりだしちゃって非常に気まずい。警備員さん驚いているし。
「丸山さん、仕事は？」
「僕ですか？大丈夫ですから。」
なに、大丈夫って……暇なの？
丸山さんはご機嫌さんで台車押していくってこれ間違っている気がしますけど？
俺が押すんちゃうの？
仕事を与えてよ、この人に。
業務用エレベーターに乗ってすぐやった。作業チェック用のアプリを起動させている時に丸山さんは真剣な眼差しで俺を見て言うたん。
「すば るとはいつからの付き合いなんです？」
「付き合いですか？」
「結構長いですよね？2回目の居候とか言うと。」
調査会社だと調べれるのも限界な部分があるんやな。
隠すことでもないから素直に俺は答えた。
「小学校からですね。」
「しょ、小学校？」
「昔、すば るくんも同じマンションに住んでいて高校で引っ越すまでは結構お世話になってたん。××町に越すまでは入り浸っていたし。」
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作者名：瀬奈 | 作成日時：2020年11月17日 16時
